11月25日(日本時間26日)、米・ラスベガスのミケロブ・ウルトラ・アリーナで開催された、WBA世界スーパーフェザー級戦。王者ヘクター・ルイス・ガルシア(ドミニカ)=16勝(10KO)1敗3NC=に、同級1位ラモント・ローチ(米)=23勝(9KO)1敗1分=が挑んだ指名戦は、ローチが判定勝ちで新王者。スコアは116-111、114-113ローチと、114-113ガルシアのスプリット。

ガルシアは今年1月にWBA世界ライト級レギュラー王者ジェルボンテ・デービス(米)=29戦全勝(27KO)=の持つ王座に挑戦し、9回TKO負けを喫して以来の再起戦。一方のローチは2019年11月にジャメル・へリング(米)=24勝(14KO)4敗=が保持していたWBO王座に挑戦し判定負けを喫して以来、2度目の世界挑戦。

サウスポーのガルシア、ローチ共に手数の少ない序盤戦。ジワリ前に出るローチは右ストレート、左フックから突破口を開こうとするが、ガルシアは微妙にポジションを変え、左ストレート、アッパーのカウンターを上下にヒット。中盤戦、パンチがつながらないローチに対し、ガルシアも自分からは仕掛けず、単発のカウンターを返すという淡白な流れで試合は終盤戦へ。

迎えた第11ラウンド、ローチの右ストレートで大きく腰を落としたガルシアはピンチに陥ったが、後続を振り切りラウンド終了。迎えた最終ラウンド、ローチの左フックがガルシアの後頭部を巻き込むようにヒットすると、バランスを崩したガルシアはダウン。8カウントを聞いた。結果的にこれが勝敗を分けたビッグヒットとなったが、中盤まで試合を支配していたと思われるガルシアの勝ちを推す声も少なくない。

スーパーライト級10回戦。元IBF世界同級王者でWBC12位のセルゲイ・リピネッツ(カザフスタン)=17勝(13KO)2敗1分=と、ミシェル・リベラ(ドミニカ)=24勝(14KO)1敗=の一戦は、リベラが判定勝ち。スコアは97-93、97-93、96-94。リベラは昨年12月にフランク・マーティン(米)=18戦全勝(12KO)=に12回判定で敗れて以来の再起戦に勝利。