5月31日(日本時間6月1日)、米・ラスベガスのマンダレイ・ベイ、ミケロブ・ウルトラ・アリーナで開催された、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行のメインイベント。WBA暫定世界スーパーミドル級タイトルマッチ。王者カレブ・プラント(米)=23勝(14KO)2敗=に、同級15位ホセ・アルマンド・レセンディス(メキシコ)=15勝(11KO)2敗=が挑んだ一戦は、レセンディスが判定勝ち。

8ヶ月前に暫定王者となったプラントは初防衛戦。圧倒的有利の予想の中リングに登場したが、良かったのは序盤戦のみ。調子の出ないプラントは6回、レセンディスのパンチでよろめくと、後半は消耗が激しくズルズルとポイントを失って行った。

公式スコアはマックス・デルーカ(米)116-112、スティーブ・ワイスフェルド(米)116-112でレセンディスと、デビッド・サザーランド(米)115-113プラントのスプリット。しかし、レセンディスの勝利は明白で、サザーランドのスコアリングには疑問の声があがっている。

Caleb Plant Jose vs Armando Resendiz

レセンディスは2023年9月30日(日本時間10月1日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで行われた、WBA世界ミドル級挑戦者決定10回戦で、イライジャ・ガルシア(米)=17勝(13KO)1敗=と対戦し、善戦するも8回TKO負け。

その後はブランクを作り、今年に入って2月21日(日本時間22日)にメキシコ・グアダラハラで行われた6回戦で、37歳のフェルナンド・パリーザ(メキシコ)=5勝(5KO)3敗=に5回TKO勝利を収めた勝利のみで、誰もがアンダードッグと見ていたが、番狂わせの勝利に大喜び。

26歳の新暫定王者は、「次に何が来ても準備はできている」と喜びの中、先を見据えた。一方、まさかの敗戦に落胆のプラントは、「時間をかけて検討する必要があるが、必ず戻ってくる」と再起に含みを持たせた。

共同メインには元世界2階級制覇王者のジャーモール・チャーロ(米)=33戦全勝(22KO)=が出場。約1年6ヶ月ぶりとなる復帰戦で、元世界挑戦者のトーマス・ラマンナ(米)=39勝(18KO)5敗1分=と、WBA米大陸スーパーミドル級王座決定10回戦でグローブを交えたチャーロは、第6ラウンド1秒TKO勝ち。

Jermall Charlo 

立ち上がりこそ固かったチャーロは、3回、4回、5回と3度のダウンを奪いラマンナを圧倒。5回が終了する頃には甚大なダメージを負ったラマンナは、6回開始早々ドクター・チェックを受け、ドクターの勧告を受け入れたマーク・ネルソン(米)主審は試合をストップ。

勝利の後、プラントとの対戦にやる気と自信を見せていたチャーロだが、後に行われた試合でプラントはまさかの敗戦で王座から陥落。

この日、チャーロと共にプラントが勝てば、今年後半にプラントvsチャーロが開催される事は既成事実だっただけに、チャーロにとっては、はしごを外された形で浮かない顔。レセンディスとの対戦が今後、検討されるだろう。