WBCは世界スーパーミドル級暫定王者クリスチャン・ムビリ(フランス)=29勝(24KO)無敗1分=と、同級7位レスター・マルティネス(グアテマラ)=19勝(16KO)無敗1分=の即時再戦を指令。両者は9月13日(日本時間14日)に米・ラスベガスのアレジアント・スタジアムで開催された、カネロvsクロフォード興行で対戦。パトリシア・モース・ジャーマン(米)97-93マルティネス、クリス・ミグリオーレ(米)96-94ムビリと、グレン・フェルドマン(米)95-95のスコアで引き分けていた。

試合は開始からムビリがマルティネスに肉薄。接近戦でボディから左右フック、アッパーと打って出たが、マルティネスも左フック、右ストレートから左右アッパーを突きあげ応戦。打撃戦となり激しい打ち合いが展開された。ムビリはしつこく接近戦を挑んだが、マルティネスは前進するムビリに対し、左右アッパーを突きあげ、距離が出来るとすかさず右ストレートを打ち込み、右フックを叩きつけ優勢。

ムビリは中盤戦以降も積極的にマルティネスに迫ったが、攻撃は単調で最後までマルティネスの左右アッパーの前に苦戦。距離が出来るとすかさずワン・ツーを打ち込み、メリハリある攻撃を見せたマルティネスが上回ったように見えたが、結果は引き分け。マルティネス陣営は判定を不服とし、試合後、直ちにWBCに対し再戦を要求していた。

再戦ではムビリが打てなかった中間距離でマルティネスが放ったストレートパンチと、ムビリが最後まで喰らい続けた左右アッパーへの対策がキーポイントとなるだろう。

女子王者ケイティ・テイラーは結婚・活動停止で休養王者認定

Katie Taylor

WBCは女子プロボクサー史上2人目の2階級4団体統一王者で、女子世界スーパーライト級王座を保持するケイティ・テイラー(アイルランド)=25勝(6KO)1敗=を休養王者に認定。同級暫定王者シャンテル・キャメロン(英)=21勝(8KO)1敗=と、前WBO女子世界ウェルター級王者でWBC女子世界ウェルター級3位にランクされるサンディ・ライアン(英)=7勝(3KO)2敗1分=による王座決定戦を行う事を、マウリシオ・スライマン会長が明かした。

テイラーは7月11日(日本時間12日)に米・ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンで行われた、女子メジャー団体7階級制覇王者でWBA&WBO女子世界フェザー級王者のアマンダ・セラノ(プエルトリコ)=47勝(31KO)4敗1分=との3度目の対戦を制し、2度目の王座防衛に成功。

しかし、39歳のテイラーは今年に入り、故国のオーブリー・マッカーシー上院議員と結婚していた事が明かにされ、今後、しばらくリング活動から遠ざかる事が発表されていた。