10月25日(日本時間26日)、フランス・パリのパレ・デ・スポーツ・マルセル・セルダンで開催されたサマケ・プロモーション興行のメインイベント。WBC世界スーパーウェルター級1位バカリ・サマケ(フランス)=18戦全勝(10KO)=と、アレハンドロ・オルティス(ベネズエラ)=25戦全勝(24KO)=の12回戦は、サマケが5回TKO勝ち。

WBCシルバー王座を保持するサマケは、速いジャブからの右ストレート、左フックを軸に試合の主導権を握ると、迎えた第5ラウンド、強烈な左フックから右ストレートをフォロー。たまらずキャンバスへ落下したオルティスは、全く動けず試合はストップ。終了後も暫く立ち上がれないほどのダメージだった。

Bakary Samake

SNSにも精通する22歳のサマケは、新世代の象徴としてフランスではカリスマ的人気を誇るが、ボクサーとしての規律と努力、謙虚さは忘れていない。これまでラスベガスのトップランクジムで定期的にトレーニングを行う等してレベルアップ。プロデビューから4年余りで世界王座に最接近し、地元ファンからは世界王座獲得の大きな期待が寄せられている。

しかし、「バカリは試合ごとに学んでいる。彼は才能があるだけでなく、段階を踏むことの重要性も理解している」と、陣営は時間をかけ着実にステップアップさせる考えを明らかにしている。

現在、WBC世界同級は王者にセバスチャン・フンドラ(米)=23勝(15KO)1敗1分=が君臨。暫定王者バージル・オルティスJr(米)=23戦全勝(21KO)=が存在する。今後、サマケは経験を積みながら、世界王座挑戦の時が来るのを待つ。