6月14日(日本時間15日)にメキシコ・エルモシージョのC.U.M.多目的センターで開催される、サンフェル・プロモーション興行のメインイベントに出場する、元世界2階級制覇王者で、現在、WBC世界バンタム級2位、WBO11位にランクされるファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)=44勝(28KO)4敗=は、54キロで前日計量をパス。
対戦相手の、元世界5階級制覇王者ホルヘ・アルセ(メキシコ)の甥、カリム・アルセ(メキシコ)=21勝(8KO)2敗2分=も同じく54キロで一発でクリアした。

35歳のエストラーダは昨年6月、米・アリゾナ州フェニックスでジェシー・ロドリゲス(米・帝拳)=21戦全勝(14KO)=に7回KOで敗れ、WBC世界スーパーフライ級王座を失って以来、約1年ぶりの復帰戦。
約1年7ヶ月ぶりだったロドリゲス戦では、一度はダウンを奪いながらボディブローによるKO負け。試合後、すぐに再戦条項を駆使してのリベンジを強調。そして、長年コンビを組んできたトレーナーのアルフレッド・カバジェロとのコンビ解消を発表。
ロドリゲスとの再戦に向け新体制で臨む事になったが、昨年内に計画されていた再戦は、9月になりエストラーダがバンタム級転向を決めた事によりキャンセル。
一度はWBC世界バンタム級1位にランクされたが、試合間隔が開き、1位の座は那須川天心(帝拳)=7戦全勝(2KO)=選手に取って代わられた。
そしてようやく迎えたアルセとの試合を前に、エストラーダは118ポンドでのロドリゲスとの再戦。元世界4階級制覇王者でWBO世界スーパーフライ級1位、WBA、WBC2位、IBF8位にランクされる、ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)=52勝(42KO)4敗=との4度目の対戦を希望。

世界バンタム級王者としてロドリゲスの挑戦を受けたいというエストラーダは、ロマゴンと世界バンタム級王座を争う事になれば、それは歴史的だとも語った。
将来的に階級アップを宣言しているロドリゲスは、スーパーフライ級での4団体王座統一を目指し、7月19日(日本時間20日)に米・テキサス州フリスコで、WBO王者ブメレレ・カフ(南アフリカ)=11勝(8KO)無敗3分=と対戦。その後は、WBA王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)=18戦全勝(9KO)=との対戦が期待されている。
あと2試合で引退を表明しているロマゴンは、9月までに地元ニカラグアで116ポンド契約のノンタイトル戦を予定。その後、年内にスーパーフライ級、またはバンタム級での世界挑戦を希望。

WBC世界バンタム級は王者の中谷潤人(M・T)=31戦全勝(24KO)=選手が、王座を返上しスーパーバンタム級への転向が確実視され、空位となる王座決定戦には那須川選手が出場。試合は11月末に計画されているが、対戦相手候補の一番はランキング上位のエストラーダとなる。
エストラーダも中谷選手が王座を返上するのではないかという事に触れ、もう一人の日本人選手がランキング上位にいると言及しているが、まるで問題にしていない様子で自信満々。アルセに勝利した後はすぐにトレーニングに戻り、9月、そして12月にも戦いたいと意欲的。
また、WBCは3位アレハンドロ・ゴンサレス(メキシコ)=19勝(11KO)6敗3分=と、6位アンドリュー・カイン(英)=14勝(12KO)1敗=による挑戦者決定戦を承認。既に対戦交渉が始められている。
エストラーダ。まずは明日のアルセとの戦いで、どんなパフォーマンスを見せるのかに注目。