9月5日(日本時間6日)に行われた、WBC世界クルーザー級タイトル戦。王者バドゥ・ジャック(スウェーデン)=29勝(17KO)3敗3分=と、元王者で同級1位にランクされるノエル・ミカエリアン(アルメニア)=27勝(12KO)3敗=の指名戦入札は、バッシュ・ボクシング・プロモーションが30万1,018ドル(約4440万円)でドン・キング・プロダクションを競り落とし落札に成功。

両者は5月3日(日本時間4日)にサウジアラビア・リヤドのザ・べニューで開催された、”リヤド・シーズン”のセミファイナルで対戦。ジャックが休養王者だったミカエリアンを、115-113、115-113、114-114の際どい判定で破り初防衛に成功したが、判定を不服とするキングは、WBCに対し再戦を要求。ミカエリアンは同級1位にとどまり、WBCは再戦を指令。

7月に両陣営は対戦合意に達したとして入札は回避されたが、その後、試合を主催する事になったバドゥ・ジャック・プロモーションから、試合に関する具体的な開催案は提示されず、改めて入札が行われた。

米・カリフォルニア州サンタモニカを本拠とするバッシュ・ボクシング・プロモーションは、2005年に弁護士スティーブン・バッシュにより設立され、プロスポーツ選手や企業に対しての法的代理業務に加え、マネジメント、マーケティング、プロモーションサービスを提供。プロボクシングの他、総合格闘技(MMA)のプロモートも手掛けている。

来月には42歳の誕生日を迎える3階級制覇王者のジャックには、世界挑戦を待望する人気YouTuberボクサー、ジェイク・ポール(米)=12勝(7KO)1敗=が挑戦を希望。キングに対しミカエリアンがジャックとの対戦から身を引くように要求。

これに対し、キングは「消え失せろ!」と激怒。ポールは元WBC世界ミドル級王者フリオ・セサール・チャベスJr(メキシコ)=54勝(34KO)7敗1分1NC=に10回判定勝ちを収めた後、WBA世界同級14位にランクインしたが、勝てそうだと見込んだジャックとのマッチアップは、キングの前にあえなく一蹴され、有名選手とのエキシビション路線を進む事になっている。