12月21日(日本時間22日)、ナイジェリア・ラゴスのオニカン・スタジアムで開催された、マッチルーム・ボクシングのアフリカ初進出興行のメインイベント。元WBO世界クルーザー級、WBC世界ブリッジャー級王者で、WBC世界ヘビー級1位、IBF10位にランクされるローレンス・オコリー(英)=22勝(16KO)1敗=と、元WBOアフリカ・ヘビー級王者エベネザー・テテ(ガーナ)=23勝(20KO)3敗=の10回戦は、テテが3ラウンド開始のゴングに応じる音が出来ずオコリーが3回10秒TKO勝ち。
ナイジェリア・ラゴス生まれの母エリザベスの願いをかなえ、初めてナイジェリアのリングに登場したオコリーは、試合前から心配された通り、2連続KO負け中のテテとの力の違いを見せつけた。初回、テテの右アッパー、左フックは空を切り、オコリーの右ストレートを受けたテテは早くも窮地に陥る。
ラスト30秒、オコリーが再び右ストレートを叩き込むとテテは巨体をグラつかせながら大きく後退。続く右で前のめりにキャンバスへ落下したがこれはスリップ。続く第2ラウンド、オコリーは右を狙い打ち。終了間際、オコリーは右フックから左フックを返しダウンを奪う。立ち上がり再開に応じたテテだが、その表情からはもはや戦意を感じられない。

そのままうつむいてコーナーの椅子に坐った37歳のテテは、3回開始のゴングに応じず棄権。試合前に危惧された通りのミスマッチとなった。試合後オコリー(33歳)は、2026年世界ヘビー級王座奪取を宣言。20歳のヘビー級KOセンセーション。モーゼス・イタウマ(英)=13戦全勝(11KO)=との対戦に言及。ナイジェリアで対戦する可能性があると話した。
セミファイナルには2016年リオ五輪スーパーヘビー級金メダリストで元世界ランカーのトニー・ヨカ(フランス・33歳)=14勝(11KO)3敗=が登場。41歳のパトリック・コルテ(ドイツ)=23勝(19KO)5敗1分=と対戦したヨカは、初回、不用意に前進したコルテに強烈な右アッパーをねじ込む。キャンバスへ落下したコルテは、そのまま立ち上がる事が出来ずテンカウントを聞いた。
