WBC世界フェザー級タイトルマッチ。王者ブランドン・フィゲロア(米)=25勝(19KO)1敗1分=vs元WBC、WBO世界スーパーバンタム級王者、同級2位スティーブン・フルトン(米)=22勝(8KO)1敗=。2月1日(日本時間2日)、米・ラスベガス、T-モバイル・アリーナ。プレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行、セミファイナル。

両者は2021年11月27日(日本時間28日)に米・ラスベガスのパークMGMで対戦。WBO世界スーパーバンタム級王者だったフルトンが、WBC王者のフィゲロアに116-112、116-112、114-114の2-0判定勝ちを収めて以来、約3年2ヶ月ぶり、階級を上げての再戦。試合前の予想は9‐4でフィゲロア有利と出ていた。

序盤戦。フィゲロアはアクションに乏しく、フルトンがジャブ、右ストレートをヒットしポイントを稼いだ。

5回からフィゲロアが圧力を強めフルトンに肉薄。しかし、いつものような回転力がなく、力感にも欠け、有効なヒットは少ない。

「彼はいつものようなパンチを繰り出せなかったように感じます。この階級ではスピードが落ちたと思いました。最初の試合よりもパンチの出力が落ちていた。私はジャブを使い、コーナーの指示通りに戦いました」(フルトン)。

フルトンの左がフィゲロアを捕らえる。フィゲロアは最後まで”らしさ”が見られなかった。

判定は文句なしでフルトン。

潔く勝者フルトンを称えた敗者フィゲロアは、「彼は正々堂々と勝った。また彼と戦いたいが、今は一度白紙に戻して次の試合に備えるしかない」とコメント。

公式スコアは、ザカリー・ヤング(米)116-112、デビッド・サザーランド(米)116-112、マックス・デルーカ(米)117-111でいずれもフルトン。

2023年7月25日に東京・有明アリーナで井上尚弥(大橋)=29戦全勝(26KO)=選手に8回TKOで敗れ、WBC&WBO世界スパーバンタム級王座を失って以来、フェザー級転向2戦目で王座返り咲きに成功。2階級制覇を達成したフルトンは、「今はただ勝利を楽しみ、この瞬間を生きようと思います。それから、今後のことを考えます」。

フルトンの快勝ではあったが、見せ場は作れず、この階級での評価は次戦以降に持ち越される。フルトンには早速、会場で試合を観戦したWBC世界同級1位にランクされるブルース・キャリントン(米)=13戦全勝(8KO)=が、「あれなら勝てる」と対戦を希望。

キャリントンは、3月29日(日本時間30日)に米・ラスベガスのフォンテインブルーで開催されるトップランク興行で、エンリケ・ビバス(メキシコ)=23勝(12KO)3敗=と対戦。これに勝てば、WBC世界フェザー級の指名挑戦者となる。順当に行けば両者は、今年後半に戦う事になると見られている。フルトンの今後の防衛ロードに注目。