IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ。王者シベナティ・ノンティンガ(南ア)=13勝(10KO)1敗=vs元WBC世界同級王者・同級2位矢吹正道(LUSH緑)=16勝(15KO)4敗=。10月12日、愛知県国際展示場。亀田プロモーション興行。

矢吹選手は2022年3月19日に行われた寺地拳四朗(BMB)選手とのダイレクトリマッチで敗れ、WBC王座を失って以来の世界王座返り咲きを目指す。

IBF立会人はベン・キルティ(オーストラリア)。中央は亀田興毅プロモーター。レフェリーはマーク・カロオイ(米)。

ノンティンガのトレーナーはマネジャーを兼ねるコリン・ネイサン(南アフリカ)。

試合開始から左ジャブを有効に使った矢吹選手は、右クロスを叩き込む。

5回、ノンティンガはジャブから右ストレートをボディに送る。

矢吹選手の良く伸びる強いジャブがノンティンガの出鼻を押さえた。

セコンドからの指示で前に出ようとするノンティンガだが、矢吹選手の左にストップされる。

8回、矢吹選手がワン・ツーをヒットし、続いて右ストレートを決めるとノンティンガはダウン。

ダメージは大きかったが、ノンティンガは何とか立ち上がり終了ゴングに救われた。

9回、矢吹選手は強烈な右アッパーを突き上げ、続く右フックでダウンを奪う。

再開に応じたノンティンガに襲い掛かった矢吹選手は、痛烈な右ストレートをヒット。ノンティンガがキャンバスへ崩れ落ちると、カロオイ主審は即座に試合をストップ。

TKOタイム9回1分50秒

矢吹選手は約2年7ヶ月ぶりに世界王座返り咲きに成功。見事な勝利だった。

8回までのスコアも矢吹選手が大きくリードしていた。

矢吹選手は試合直後のリング上で、階級を上げWBO世界フライ級王者アンソニー・オラスクアガ(米)=7勝(5KO)1敗=との対戦を希望。激闘から一夜明けた13日、名古屋市内のホテルで行われた会見では、「実感というのはないのですが、ほっとしています。今はボクシングやり切ったという感じがすごくあり、次のことを考えられない状態」と話した後、「ひとつ言えることはライトフライ級ではやらない」と明言。フライ級王座挑戦の時が待たれます。