4団体統一世界ウェルター級王座統一戦。WBO王者テレンス・クロフォード(米)=39戦全勝(30KO)= vs WBC、IBF&WBAスーパー王者エロール・スペンスJr(米)=28戦全勝(22KO)=。7月29日(日本時間30日)、米・ラスベガス、T・モバイル・アリーナ。ようやく実現した無敗王者同士による待望の王座統一戦。昨年4月のヨルデニス・ウガス(キューバ)戦以来のリングとなったスペンスJrは、初回から積極的に出たが、第2ラウンド終了間際、クロフォードはサウスポースタイルからの逆ワン・ツーでダウンを奪い先制。

3回以降、焦りの色が見えるスペンスJrに対し、クロフォードは強い右ジャブを打ち込みペースを掌握。4回にはスペンスJrは鼻から出血し苦戦。左強打に活路を見出したかったが、クロフォードは巧く、会心のヒットとはならない。7回、見事な右アッパーのカウンターでダウンを追加したクロフォードは、終了間際、右フックで再びスペンスJrをキャンバスへ落とす。試合のフィナーレは9回、クロフォードが強打でスペンスJrを追い込むと、ハーヴェイ・ドック(米)主審は試合をストップ。TKOタイム9回2分32秒。

8回までのスコアカードも、ジャッジ3者が揃って79-70でクロフォードが大きくリード。クロフォードは予想をはるかに超える素晴らしい圧勝劇で、史上初となる2階級での4団体王座統一に成功。両者には再戦条項があり、スペンスJrが望めば12月にも再戦が行われる可能性がある。再戦に付いてクロフォードは、「必ずしも147ポンドでやる必要はない」とコメント。大きなダメージを被ったスペンスJrがどう出るか注目される。