WBC世界スーパーフライー級タイトルマッチ。王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)=44勝(28KO)3敗=vs前IBF&WBO世界フライ級王者ジェシー・ロドリゲス(米・帝拳)=19戦全勝(12KO)=。6月29日(日本時間30日)、米・アリゾナ州フェニックス、フットプリント・センター。マッチルーム・ボクシング興行。

ロドリゲスはガードを高く上げ前進、ジャブから左を狙うが、エストラーダは得意の左ボディを打ち込む。

第3ラウンド、ロドリゲスは接近し回り込んで右アッパーをヒット。一瞬グラリとしたエストラーダだが、すぐに反撃に転じた。

第4ラウンド残り30秒、ロドリゲスの左アッパーからストレートが決まると、エストラーダはダウン。クリス・フローレス(米)主審の8カウントを聞いた。

6回、開始早々、エストラーダの右ストレートで今度はロドリゲスがダウン。しかし、ラウンド終盤には反撃に転じた。

第7ラウンド、ロドリゲスは左ストレート、左アッパーを主体にエストラーダを攻める。

ラウンド終盤、打ち気に出たエストラーダが右を放とうとした刹那、ロドリゲスの左アッパーがボディに突き刺さった。

キャンバスへ落下したエストラーダは動く事が出来ず、フローレス主審のテンカウントを聞いた。

KOタイム7回3分。

ロドリゲスがリードしていたと思われた6回までのスコアは、ハビエル・カマチョ(メキシコ)57-56エストラーダ、スティーブ・モロー(米)58‐54ロドリゲス、ロバート・タッパー(カナダ)56-56で、意外にも三者三様となっていた。これを知ったロドリゲスは「クレイジー!」と一言。

再びスーパーフライ級に転じ王座を取り戻したロドリゲスは、7月7日に東京で行われるWBA王者井岡一翔(志成)選手と、IBF王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)による王座統一戦勝者との対戦に興味を見せている。約1年7ヶ月ぶりのリングで王座を失ったエストラーダは、試合後すぐに再戦でのリベンジを強調。

両者には再戦条項があるとされるが、24歳のロドリゲスと34歳のエストラーダの差は、時間が経てば隔たるばかりと感じた試合だった。WBC世界同級には5月に暫定王座を獲得したペドロ・ゲバラ(メキシコ)=42勝(22KO)4敗1分=も存在。今後、ロドリゲス陣営がどのような方向に進むのかに注目。