WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ。王者井岡一翔(志成)=29勝(15KO)2敗1分=vs同級6位ホスベル・ペレス(ベネズエラ)=20勝(18KO)3敗=。2023年12月31日、東京・大田区総合体育館。井岡選手の12回目となる大晦日リングは、WBA王座の初防衛戦で、高いKO率を持つペレスとの対戦。
WBA立会人はホセ・オリバー・ゴメス(パナマ)。
初回、井岡選手はいつになく積極的なスタートでペレスに迫った。
強打のペレスも左右フックで井岡選手に迫ったが、井岡選手はどっしりと構え譲らない。
ペレスの強打は怖かったが、井岡選手は強引に前に出た。
地力の差が出始めた第5ラウンド。井岡選手は右カウンターを効かせダウンを奪う。
再開後、再び右ストレートを決めダウンを奪った井岡選手だが、ペレスは終了ゴングに救われた。
第6ラウンド。井岡選手は一気にスパートしたが、ペレスは何とか持ちこたえた。
消耗したペレスも反撃を試みたが、井岡選手はしっかり受け止める。
井岡選手の強烈な右ストレートでペレスはキャンバスへ落下。
ペレスは立ち上がる事が出来ずにジャニー・グズマン(プエルトリコ)主審のテンカウントを聞いた。KOタイム7回2分44秒。
第6ラウンドまでのスコアは、プロマセ・チャクシュラクシャ(タイ)59-53、ミカエル・フック(スウェーデン)59-53、フェルリン・マーシュ(ニュージーランド)58-54で、いずれも井岡選手がリード。
井岡選手をサポートするのはチャンピオンメーカーの、イスマエル・サラス・トレーナー。
この日の勝利で世界戦22勝と、日本人選手のトップに立った井岡選手。ABEMAにより放映された累計視聴数は、228万を記録。これは昨年、ABEMA格闘チャンネルで生配信された全番組でトップの数字で、長年にわたり日本ボクシング界を牽引してきた、井岡選手の実力と功績が認められた形となった。2024年の井岡選手の目標は、スーパーフライ級での4団体王座統一とし、WBC王者ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)との試合実現を一番最初の目標に挙げた。
エストラーダ戦が海外で実現された場合でも、ABEMAの北野雄司エグゼクティブ・プロデューサーは生配信したい意向を示し、王座統一戦の実現を後押しすることを約束。エストラーダ陣営も大晦日の井岡戦が実現しなかったのは、お金の問題ではないとしており、再び再開される交渉に期待。