WBA世界バンタム級挑戦者決定10回戦。元世界4階級制覇王者、WBA世界同級9位井岡一翔(志成)=31勝(16KO)4敗1分=vs同級11位マイケル・オールドスゴイティ(ベネズエラ)=15勝(14KO)1敗=。12月31日、東京・大田区総合体育館。「SANKYO presents LIFETIME BOXING FIGHTS 30」。

初回。階級アップ初戦の井岡選手は、ジャブでオールドスゴイティの力量を計る。

立ち上がり慎重な井岡選手に対し、オールドスゴイティは主武器の左フックを振るが空を切る。

第2ラウンド、井岡選手は右を合わせて行く。


右ストレートで上へ注意をそらした井岡選手の左ボディが、オールドスゴイティへ突き刺さる。

この一撃で世界11位はあっけなくダウン。

オールドスゴイティは立ち上がり再開に応じたが、井岡選手は深追いはしない。

14KOのうち7度の初回KOを含め13度を3ラウンド以内で終わらせているオールドスゴイティの強打を警戒しながらも、井岡選手は冷静に試合を組み立てて行く。

井岡選手は右ストレートを上下に散らし、オールドスゴイティを揺さぶる。


オールドスゴイティは自慢の強打で井岡選手に迫るが当たらない。今日が2度目の10回戦。力量の差は明らかだった。


第4ラウンド、右で上に注意を引き付けた井岡選手の左ボディがまたもや炸裂。

オールドスゴイティは苦悶の表情を浮かべながらキャンバスへ落下。

苦しみもがくオールドスゴイティは立ち上がる気配を見せず、田中主審のテンカウントを聞いた。

フェルナンド・”プーマ”・マルティネス(アルゼンチン)=18勝(9KO)1敗=に連敗を喫していた井岡選手は、2年ぶりの白星に思わず表情もほころぶ。

WBA王座への挑戦権を獲得し、日本ボクシング史上初の世界5階級制覇に王手をかけた井岡選手は、リング上でWBC世界バンタム級王者井上拓真(大橋)=21勝(5KO)2敗=選手の持つ王座に、5月2日に東京ドームで挑戦する事を希望。

リングサイドから観戦したWBA世界バンタム級レギュラー王者の堤聖也(角海老宝石)=13勝(8KO)無敗3分=選手は、「何の挑戦者決定戦だったんですか?。何の試合だったのかなと思って」と苦笑。

何にもしていないのに世界ランキング入りしたオールドスゴイティと井岡選手による挑戦者決定戦には批判の声もあがっていたが、WBAのホセ・オリバー・ゴメス・ゼネラルアドバイザーは「何位であれ挑戦者決定戦の組み合わせは、WBAの委員会で決めること。勝者にすぐに指名挑戦権を与えるかも委員会で決める」と話しており、今後は、即時世界王座挑戦権を求めているWBA世界同級前暫定王者ノニト・ドネア(フィリピン)=43勝(28KO)9敗=への処遇と、井岡選手にいつ指名挑戦の機会を与えるのかが争点となる。
