元IBF世界スーパーフライ級王者で、現在、WBA世界バンタム級8位にランクされるジェルウィン・アンカハス(比)=35勝(23KO)4敗2分=は、1月16日にフィリピン・イリガンシティで、元世界挑戦者のリッチー・メプラナム(フィリピン)=38勝(12KO)9敗1分=と、空位のフィリピン・スーパーバンタム級王座を賭けて対戦する。

アンカハスは2022年2月26日(日本時間27日)に米・ラスベガスの米・ラスベガスのザ・コスモポリタン、ザ・チェルシーで、フェルナンド・”プーマ”・マルティネス(アルゼンチン)=17戦全勝(9KO)=に12回判定で敗れ、9度防衛した世界王座から陥落。

同年10月8日(日本時間9日)に米・カリフォルニア州カーソンのディニティ・ヘルス・スポーツ・パークで行われた、マルティネスとのダイレクトリマッチでも激闘を演じたが、マルィネスの圧倒的なラッシングパワーの前に屈し、12回判定負けで王座奪還はならなかった。

しかし、アンカハスはこの再戦で、王者のマルティネスの7万5千ドル(約1090万円)を上回る、10万ドル(約1460万円)のファイトマネーを獲得している。

その後、2023年6月24日(日本時間25日)に米・ミネソタ州ミネアポリスのザ・アーモリーで行われた、スーパーバンタム級8回戦で、ウィルナー・ソト(コロンビア)=24勝(13KO)18敗=を圧倒し、5回TKO勝ちを収めたアンカハスは、バンタム級で2階級制覇のチャンスを迎える。

昨年2月24日に東京・両国国技館で、井上拓真(大橋)=20勝(5KO)2敗=選手が保持していたWBA世界バンタム級王座に挑戦の機会を掴んだアンカハスは、積極的に王者と打ち合ったが、第9ラウンド、井上選手の右ボディアッパーを浴びダウン。苦悶の表情でテンカウントを聞いた。

キャリアもこれまでかと思われた33歳のアンカハスだが、2024年9月22日にフィリピン・メトロマニラのマンダルヨン・シティ・カレッジで行われた再起戦で、スクプラサード・ポンピタック(タイ)=30勝(20KO)21敗=から初回にダウンを奪い、第5ラウンド失格勝ち。ウェイトはフェザー級の56.8キロだった。

37歳のメプラナムは、2010年6月にメキシコで行われたWBC世界フライ級王座決定戦で、フリオ・セザール・ミランダ(メキシコ)=42勝(32KO)14敗2分=に5回TKO負け。2014年4月には、ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)=44勝(28KO)4敗=の持つWBO世界フライ級王座に挑んだが12回判定負け。

2016年4月23日(日本時間24日)にメキシコ・ロスモチスで行われた、WBC世界スーパーフライ級王者カルロス・クアドラス(メキシコ・帝拳)に挑んだタイトル戦でも、8回終了TKOで敗れると、以後2連敗。その後も試合間隔は空きながらもキャリアは継続されて来た。

アンカハスが圧倒して当然のマッチメイクだが、どんな試合を見せるのか。元王者にとっては、再浮上をアピールする為にも、内容が問われる一戦となります。