2月14日(日本時間15日)に米・ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン・シアターで開催された、トップランク興行のメインイベントで行われた、WBO世界ライト級タイトルマッチ。王者デニス・ベリンチク(ウクライナ)=19戦全勝(9KO)=に、同級1位キーショーン・デービス(米)=12勝(8KO)無敗1NC=が挑んだ一戦は、デービスが4回1分45秒KO勝ちで王座を獲得。

25歳のデービスは東京五輪ライト級銀メダリスト。

36歳のべリンチクはロンドン五輪ライトウェルター級銀メダリスト。昨年5月18日(日本時間19日)に米・カリフォルニア州サンディエゴのペチャンガ・リゾート&カジノで行われた王座決定戦で、WBO世界スーパーフェザー級王者エマヌエル・ナバレッテ(メキシコ)=39勝(32KO)2敗1分=を、12回スプリットの判定で破り王座を獲得して以来の初防衛戦。

デービスはスイッチを織り交ぜて、懐に飛び込んで来るべリンチクの攻撃をクリンチで寸断し、ボディにパンチを送った。

第4ラウンド。デービスの左フックがカウンターでヒット。

上体が伸び切ったべリンチクのボディに、デービスの右から左のアッパーが突き刺さる。

たまらずキャンバスへ膝を落としたべリンチクは動けない。

べリンチクは苦悩の表情で、ハーヴェイ・ドック(米)主審のテンカウントを聞いた。

念願の世界タイトルを獲得したデービスは、ライト級に長く留まるつもりはない考えを明らかにしたが、階級を上げる前に東京五輪の決勝で敗れている、WBC世界同級1位、WBA、IBF3位、WBO15位アンディ・クルス(キューバ)=5戦全勝(2KO)=と戦う事を示唆。

また、前WBA世界スーパーライト級王者で、WBO世界ライト級6位にランクされるイサック・”ピットブル”・クルス(メキシコ)=27勝(18KO)3敗1分=との対戦にも前向きで、自らのネームバリューを上げるために、必要な戦いであるとの考えを示している。群雄割拠の世界ライト級戦線。強い勝ち方で世界王座を獲得したデービスの次戦に注目。