2月22日(日本時間23日)、メキシコ・ティファナで開催された、サンフェル・プロモーション興行のメインイベント。124ポンド契約10回戦。元2階級制覇王者で、現在、WBA、WBC世界スーパーバンタム級3位、WBO6位にランクされるルイス・ネリ(メキシコ)=35勝(27KO)2敗=と、WBA、WBC、WBO世界フェザー級15位亀田京之介(TMK)=15勝(9KO)3敗2分=選手の一戦は、ネリが7回TKO勝ち。
前日計量で、亀田選手が最初の計量でリミットの124ポンドをクリアしたのに対し、ネリは最初900グラムオーバー、2回目で124ポンドを計測した。初回、サウスポーのネリがプレスを掛け左右フックで突進。そこに亀田選手の右ショートがカウンターで決まると、ネリがキャンバスへ落下。ダウンかとも思えたが、主審の裁定はスリップ。
2回、ネリは左ストレートから右フックを強振し、ボディ攻撃を交え、亀田選手に迫る。亀田選手は右ストレートをボディに送り、カウンターのチャンスを伺う。3回、ネリがジワリとプエスを掛け前進。左ストレートで飛び込むが、亀田選手は右アッパーをカウンター。ラウンド後半には、接近戦となり左右アッパーを打つネリに、亀田選手は右ショートをヒット。
4回、警戒しながら飛び込むチャンスを探るネリに対し、亀田選手は打ってこいのポーズ。ネリは回転の速い連打で迫り、亀田選手は耐えながら左アッパー、右ストレート。5回、偶然のバッティングで亀田選手は右目上をカット。ラスト30秒、ネリは左ストレートを打ち込むと、連打で一気に畳みかける。
6回、開始と共に亀田選手にドクターチェックが入る。ネリが距離を詰めしつこい連打で亀田選手に襲い掛かる。しかし、ここでまたもやバッティング。亀田選手は左目上もカット。両目上をカットする、厳しい戦いとなった。
7回、ネリは亀田選手を追い、コーナーに詰め連打から右ボディを打ち込むと、亀田選手は右膝をキャンバスへ落とす。スリップとも思えたが、8カウントが入る。再開後、ネリはラッシュ。左ボディアッパーを突きさし、さらに右フックへ繋げ連打。たまらず亀田選手は2度目のダウン。立ち上がったが、コーナーから棄権の意思表示があり試合はストップ。地力に勝るネリが、力づくで亀田選手をねじ伏せた。
30歳のネリは、昨年5月6日に東京ドームで井上尚弥(大橋)=29戦全勝(26KO)=選手の持つ4団体統一世界スーパーバンタム級王座に挑み、初回にダウンを奪うも6回TKOで敗れて以来の再起戦に勝利。日本vsメキシコの悪童対決は、試合前に感情的になるトラブルもあったが、試合終了後は互いに健闘を称え合った。