3月22日(日本時間23日)、米・ラスベガスのミケロブ・ウルトラ・アリーナで開催された、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行のメインイベント。WBO&WBC世界スーパーウェルター級タイトルマッチ。王者セバスチャン・フンドラ(米)=21勝(13KO)1敗1分=に、WBO世界同級5位、WBC13位ショーデール・ブッカー(米)=23勝(11KO)1敗=が挑んだ一戦は、フンドラが4回TKO勝ち。
フンドラは昨年3月30日(日本時間31日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで、ティム・チュー(オーストラリア)=24勝(17KO)2敗=をスプリットの判定で破り獲得した王座の初防衛戦。初回、約1年ぶりのリングとなったフンドラは、197センチの長身からジャブを放ちジワリ前進。フンドラと同じくサウスポーのブッカーは、回り込んで突進する機会を伺う。
2回、フンドラはジャブから左ストレートを打ち下ろす。身長差22センチ、ブッカーのジャブはなかなか届かない。3回、プレスを強めたフンドラは、ジャブ、左ストレートからの連打でブッカーを追い、左アッパーを突きあげる。4回、フンドラの左アッパーを受けたブッカーは、足をふらつかせダウン。再開後、フンドラが一気の連打でブッカーに襲い掛かると、トーマス・テイラー(米)主審は試合をストップ。フンドラが快勝で初防衛に成功。
セミファイナル。スーパーウェルター級10回戦。WBA、WBC世界スーパーウェルター級4位、IBF、WBO8位ヘスス・ラモス(米)=22勝(18KO)1敗=と、グイド・エマニュエル・シュラム(アルゼンチン)=16勝(9KO)3敗2分=の一戦は、ラモスが7回TKO勝ち。
初回、サウスポーのラモスはジワリ前進し、左を上下に散らす。終了間際には連打を見せた。2回、ラモスは左ストレートでシュラムを追い込み連打。3回、プレスを強めたラモスは左ボディアッパーを決め、左ストレートを顔面へ打ち込み、シュラムを追い込む。4回、ラモスは右フックを狙う。上下にパンチを散らし多彩な連打でシュラムを圧倒。
5回、ラモスが連打で圧倒。しかし、シュラムは試合を捨てず、反撃の姿勢。6回、粘るシュラムを追うラモスは、ボディ打ちから上へ強打を狙う。7回、開始からラモスが連打でシュラムを追う。懸命に耐えるシュラムだが、ラモスの左フックで腰を落とすと、マーク・ネルソン(米)主審は試合をストップ。ラモスが格の違いを見せた。
ミドル級10回戦。WBA世界ミドル級15位イライジャ・ガルシア(米)=16勝(13KO)1敗=と、元世界挑戦者テレル・ガウシャ(米)=24勝(12KO)4敗1分=が、共に再起戦で対戦。
両選手は昨年6月15日(日本時間16日)に米・ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで行われた、PBC興行に出場。ガルシアはキローン・デイビス(米)=19勝(6KO)3敗1分=に、体重超過の末にスプリットの判定で破れプロ初黒星。ガウシャはWBC世界ミドル級王者カルロス・アダメス(ドミニカ)=24勝(18KO)1敗1分=の持つ王座に挑み12回判定負け。
試合は初回、ガウシャの右ストレートでサウスポーのガルシアは後ろへ一回転するダウン。2回、ガルシアはプレスを強め前進。左を上下に伸ばし攻勢に出るが、ガウシャも右ストレート、アッパーをカウンター。ガルシアは鼻から出血。
3回、ガルシアは果敢に攻めるが、ガウシャの右アッパーを喰う。4回、5回とガルシアはジワリ前に出てボディ攻撃からアッパーを突きあげるが、ガウシャが固いブロックから放つ、右ストレート、アッパーを被弾。6回、前に出るガルシアだが、ガウシャのコンパクトなコンビネーションをまともに貰う。

7回、前に出て攻めるガルシアのパンチはスピード切れに欠け、ガウシャの左フック、右ストレートがヒット。8回、ガルシアの出鼻にガウシャの右ストレート、左フックが決まる。9回、ガルシアは前に出るが手数が減る。ガウシャは右アッパー、ストレートから速い連打。
最終ラウンド、ガルシアは懸命に前進しボディ攻撃から仕掛けるが、ガウシャは速いコンビネーションで迎え撃つ。終了ゴングと共に両者が手を挙げたが、勝者はガルシア。スコアは96-93、95-94ガルシアと、95-94ガウシャのスプリット。ガルシアの攻勢が評価された形となったが、ガウシャの効果的ヒットが上回っていた試合。敗者となったガウシャは観衆の拍手に送られながらリングを降りた。
