IBFは矢吹正道(LUSH緑)=18勝(17KO)4敗=選手が、4月8日付で返上した世界ライトフライ級王座の決定戦を、同級1位クリスチャン・アラネタ(フィリピン)=25勝(20KO)2敗=と、同級2位タノンサック・シムスリ(タイ)=38勝(34KO)1敗=で行う事を指令。交渉期限は5月8日(日本時間9日)までで、対戦同意に達しない場合は入札が開催される。

アラネタは昨年1月26日にフィリピン・セブシティのヌスター・リゾート&カジノで開催された、IBF世界ライトフライ級挑戦者決定12回戦で、同級8位にランクされていたアービン・マグラモ(フィリピン)=19勝(11KO)2敗1分=を、初回1分50秒TKOで破り挑戦権を獲得。

昨年3月にIBF世界王座を保持していたシベナティ・ノンティンガ(南ア)=13勝(10KO)2敗=との対戦を指令されたアラネタは、負傷により長期離脱(左拳の負傷で手術)を余儀なくされ、ノンティンガの指名防衛戦相手には2位にランクされていた矢吹選手が選ばれ、昨年10月12日に愛知県国際展示場で行われた試合では、矢吹選手が9回1分50秒TKO勝ちで世界王座を奪取。

拳の負傷から回復したアラネタは、昨年12月11日にフィリピン・マンダウエで、サンチャイ・ヨットブーン(タイ)=16勝(10KO)9敗=と対戦。初回、あっという間に3度のダウンを奪い、僅か58秒TKO勝ちでリング復帰を果たしている。

アラネタをサポートする、オメガ・スポーツ・プロモーションは、既にタノンサック陣営と接触を開始。元WBO世界スーパーフェザー級王者伊藤雅雪(横浜光)選手が主宰する、トレジャー・ボクシング・プロモーション他、2つの試合開催オファーが来ている事を明かしている。

タノンサック・シムスリ

グリーン・ツダジム契約選手として日本のリングにも何度か上がっているタノンサックは、昨年12月15日に大阪・住吉スポーツセンターで行われたIBF2位決定戦で、元WBO世界ミニマム級王者の谷口将隆(ワタナベ)=19勝(13KO)5敗=選手に、スプリットの判定勝ちを収め2位の座を獲得。今度の王座決定戦出場へと繋げた。

唯一の黒星は、2022年9月に三重県四日市市で矢吹選手に7回TKO負けを喫したもので、再起後は14連勝(12KO)中と好調を維持している。王座決定戦は、フィリピンか日本での開催になる見込み。好勝負が期待される。