WBA世界ライト級王者ジェルボンテ・デービス(米)=30勝(28KO)無敗1分=と、人気YouTuberで、WBA世界クルーザー級14位にランクイされるジェイク・ポール(米)=12勝(7KO)1敗=によるエキシビションマッチが、11月14日(日本時間15日)に米・ジョージア州アトランタのステート・ファーム・アリーナで開催される、ポール主宰のモスト・バリュアブル・プロモーション(MVP)興行で行われる事が決定。放映はNetflix。

両者は以前から対戦計画があり、デービスが3月1日(日本時間2日)に米・ニューヨーク、ブルックリンのバークレイズ・センターで、WBA世界スーパーフェザー級王者ラモント・ローチ(米)=25勝(10KO)1敗2分=との対戦が終わった後に発表される予定だったが、ローチ戦はまさかの引き分け。デービスは名誉回復の為にローチとの即時再戦を選択した。

ローチとの再戦は8月16日(日本時間17日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催が計画されていたが、デービスは元ガールフレンドの自宅外で、後頭部を殴り、顔面に平手打ちをしたとされる暴行容疑で、7月11日(日本時間12日)に逮捕される。後、不起訴となったが、ローチとの再戦は消滅。

デービスとの対戦が先延ばしとなったポールは、6月28日(日本時間29日)に米・カリフォルニア州アナハイムのホンダ・センターで、元WBC世界ミドル級王者フリオ・セサール・チャベスJr(メキシコ)=54勝(34KO)6敗1分1NC=と対戦。大差の判定勝ちを収め、世界ランキング入りを果たしている。

Jake Paul vs. Mike Tyson

ポールは、昨年11月15日(日本時間16日)に米・テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで、2分8ラウンド、14オンス・グローブによるヘビー級8回戦(公式試合)で、58歳の元3団体統一世界ヘビー級王者マイク・タイソン(米)=50勝(44KO)7敗2NC=に判定勝ち。

Netflixにより全世界に配信された試合は、6500万人が同時視聴し、1億800万人の視聴者を集めた。約8万席用意されたチケット売り上げは、1780万ドル(約27億4千640万円)を突破。これは2021年5月に同会場で行われたカネロvsソーンダースの約2倍で、ラスベガスを除けば米国ボクシング史上最大となり、興行は大成功を収めている。

クルーザー級ポールvsライト級デービス。体重、グローブ他、どんな条件で行われるのか。単なるエキシビションマッチだが、話題性は高い。しかし、正統派ボクシングファンからは、”デービス、キャリア最悪の夜”との声があがっている。

ポールに敗れたチャベスJrは刑務所収監

ポールに全く良いところなく敗れた元WBC世界ミドル級王者フリオ・セサール・チャベスJr(メキシコ)は、8月18日(日本時間19日)に米・ロサンゼルスで逮捕され、メキシコに強制送還された後、エルモシージョの連邦社会再適応センター(セフェレソ)No.11に移送、収監された。

組織犯罪と武器密売の容疑で逮捕状が出ていたチャベスJrは、今後、軍専用の武器の携帯に関連した犯罪について、メキシコの司法に答えなければならない状況にある。WBCマウリシオ・スライマン会長は、チャベスSrと家族の心を慮り、全面的にサポートしていく姿勢を示している。