9月14日に名古屋のIGアリーナで開催された、4団体統一世界スーパーバンタム級タイトル戦は、WBC、WBO、IBF&WBAスーパー王者井上尚弥(大橋)=31戦全勝(27KO)=選手が、WBA世界同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)=14勝(11KO)2敗=に、スピードとテクニックの差を見せつけ、全く付け入る隙を与えず12回判定勝ち。
井上選手と共同プロモート契約を締結するトップランクが、アメリカとイギリス国内でFacebookページを通じ無料生中継された試合は1300万人超えの視聴者数を記録。井上選手のキャリアの中で海外で最も視聴された試合となった。
アフマダリエフを完封した試合のスコアは、マイク・フィッツジェラルド(米)118-110、フアン・カルロス・ペラヨ(メキシコ)118-110、ヘラルド・マルティネス(プエルトリコ)117-111となっているが、海外の関係者、ファンからは井上選手の117に対し疑問符が多く発せられ、フルマークを支持する声が多数あがっている。

アフマダリエフは2015年世界選手権バンタム級準優勝、2016年リオ五輪バンタム級で銅メダルを獲得しており、テクニックに加え、強打とタフネスを併せ持つ危険な相手で、井上選手が「負けるとしたらここ」という声も一部から聞かれたが、そんな見方を一蹴。
日本の元世界王者の面々もKOこそならなかったが、それ以上に内容がある一戦であった事を認め絶賛。次戦は12月27日(日本時間28日)にサウジアラビア・リヤドで開催される、”リヤド・シーズン”で、WBC世界同級1位のアラン・デビッド・ピカソ(メキシコ)=31勝(17KO)無敗1分=と対戦する事が決まったが、アフマダリエフ戦で見せたスピード&出入りのボクシングは、ある意味、原点に帰った事でさらに上積みがあると思われ、大いに楽しみです。