WBA世界スーパーフェザー級王者ラモント・ローチ(米)=25勝(10KO)1敗2分=と、WBC世界スーパーライト級暫定王者イサック・”ピットブル”・クルス(メキシコ)=28勝(18KO)3敗1分=が、12月6日(日本時間7日)に米・テキサス州サンアントニオのフロスト・バンク・センターで開催される、プレミアム・ボクシング・チャンピオンズ興行で対戦する事が決定。放映はPrime Video PPVで価格は74.99ドル。試合はWBA世界スーパーライト級挑戦者決定戦になる。

ローチは3月に引き分けているWBA世界ライト級王者ジェルボンテ・デービス(米)=30勝(28KO)無敗1分=との再戦が8月にスケジュールされていたが、デービスの暴行容疑での逮捕(後、不起訴)により消滅。その後、デービスは11月14日(日本時間15日)に米・フロリダ州マイアミのマイアミのカセヤ・センターで、人気YouTuberで、WBA世界クルーザー級14位にランクイされるジェイク・ポール(米)=12勝(7KO)1敗=と、195ポンド契約、12オンスグローブ使用のエキシビションマッチ10回戦が決定。

「デービスとの再戦は実現しないだろう」と言及していたローチは、新たなターゲットとしてWBC世界ライト級王者シャクール・スティーブンソン(米)=23戦全勝(11KO)=の名前をあげていたが、それは来年になるとしていた。しかし、スティーブンソンは、WBO世界スーパーライト級王者テオフィモ・ロペス(米)=22勝(13KO)1敗=の持つ王座へ、来年早々に挑戦する話が、ほぼ確定の線まで進展している。

Lamont Roach

ローチは新たなターゲットを探すことになり浮上したのがクルスで、話はとんとん拍子に進み、今月中旬には両者が対戦契約にサインした事が伝えられていた。

昨年からスーパーライト級へ転向したクルスは、2024年3月30日(日本時間31日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで、WBA世界スーパーライト級王者ローランド・ロメロ(米)=17勝(13KO)2敗=の持つ王座に挑み、8回TKO勝ちで王座を奪取。しかし、8月3日(日本時間4日)に米・ロサンゼルスのBMO・スタジアムで行われた初防衛戦で、ホセ・バレンズエラ(米)=14勝(9KO)3敗=にまさかの判定負けで王座から陥落。

今年7月19日(日本時間20日)に米・ラスベガスのMGMグランドで行われた、WBC世界同級暫定王座決定10回戦で、元世界ランカーのオマール・サルシド(メキシコ)=20勝(14KO)3敗=を10回判定で破りWBC世界同級暫定王座を獲得している。

Isaac Cruz

一気に2階級上げて試合に臨む事になるローチは、身長163センチ、リーチ161センチのクルスに比べ、身長で7センチ、リーチで12センチ上回り、デービス戦での善戦を買われ、このところ試合にムラガあるクルスに対し、有利と見る向きもかなりある。好対照な両者だけに、どんなファイトになるか興味深い。

また、ローチの今後の動向次第で、12月27日(日本時間28日)にサウジアラビア・リヤドのモハメド・アブド・アリーナで開催が決っている、WBA世界スーパーフェザー級暫定王者ジェームス・”ジャザ”・ディケンズ(英)=36勝(15KO)5敗=と、同級3位堤駿斗(志成)=8戦全勝(5KO)=選手のタイトル戦は、レギュラー王座戦となる可能性が高くなった。