元WBO世界スーパーウェルター級王者で、現在WBC9位にランクされるティム・チュー(オーストラリア)=25勝(18KO)3敗=の再起戦が決定。12月17日にオーストラリア・シドニーのシドニー国際会議場で開催される、ノーリミット・プロモーション興行のメインイベントのミドル級10回戦で、アンソニー・ベラスケス(米)=18勝(15KO)無敗1分=と対戦する事が発表された。
チューは7月19日(日本時間20日)に米・ラスベガスのMGMグランドで、初黒星を喫し世界王座を奪われた相手、セバスチャン・フンドラ(米)=23勝(15KO)1敗1分=が保持するWBC王座に挑戦。約1年4ヶ月ぶとなった再戦は、チューが初回にダウンを奪われる苦しいスタート。
しかし、序盤からダメージを感じさせながらも、チューは威力ある右ストレートで反撃。試合は凄まじい打ち合いとなり、両者共に良いパンチを当て合ったが、次第にチューのダメージの蓄積が見て取れるようになり、7回が終了するとチュー陣営は棄権を申し出て試合は終了。
再起を目指すチューはチームを大幅に更新。キューバ出身のペドロ・ディアスを新しいトレーナーに迎え、「長い間、自分のやり方に固執して、全て同じことを繰り返してきた。前に進めず、同じ場所にとどまっていたんだ。今はペドロが色々と引き出してくれている。だから今は間違いなく成長していると感じている」と語り、再起戦での自らの成長を楽しみにしている。

同興行のセミファイナルには、WBC世界フェザー級8位、WBA、IBF世界スーパーバンタム級9位にランクされるサム・グッドマン(オーストラリア)=20勝(8KO)1敗=が出場。スーパーバンタム級10回戦で、タイラー・ブリザード(オーストラリア)=10戦全勝(4KO)=とグローブを交える。
グッドマンは昨年末から2度に渡る直前の負傷で、4団体統一世界スーパーバンタム級王者井上尚弥(大橋)=31戦全勝(27KO)=選手への挑戦をキャンセル。8月16日(日本時間17日)にサウジアラビア・リヤドで、階級を上げWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英)=23勝(13KO)無敗1分=に挑戦したが、善戦及ばず110-118、111-117、113-115の判定負けで初黒星。
しかし、試合はこれほどのポイント差があったとも思えず、グッドマンの勝利を推す声も少なからずあがっていた。今後は再び元のスーパーバンタム級に戻し、世界王座獲得へ動いて行く。ここは内容が問われる一戦となる。
