中谷潤人(M・T)=31戦全勝(24KO)=選手の王座返上により空位となっている、IBF世界バンタム級王座決定戦は、12月13日(日本時間14日)にメキシコシティでの開催が決定。同級3位(1、2位は空位)ホセ・サラス・レイエス(メキシコ)=16戦全勝(10KO)=と、同級4位ランディ・ギーケ(南アフリカ)=16勝(8KO)1敗1分=により王座が争われる。
プロモーターのBxstrs・プロモーションは、試合開催地が別の都市になる可能性も示唆しているが、ギーケ陣営は気に留めておらず、正式契約を締結した事に満足感を顕し、「13日にはIBF世界王者のベルトを必ず腰に巻く。準備はできている」(ギーケ)と、王座獲得に自信満々。
ギーケは9月に南アフリカのチャンピオンメーカー、ノー・ダウト・マネジメントのコリン・ネイサンと契約を締結。ネイサン・ファイターの元世界2階級制覇王者ヘッキー・ブドラーと、シベナティ・ノンティンガは、近年メキシコでの世界戦と挑戦者決定戦で勝利を収めており、ネイサンは無敗記録の継続を狙う。

前評判が高いレイエスだが、5月に行われた約1年1ヶ月ぶりのリングで、イバン・エルナンデス(メキシコ)=10勝(3KO)8敗=に8回判定勝ちした試合では、無理をしない無難なファイトぶりだったが、2つのラウンドを失う(一人は77)完勝ではなかった。公式計量は55.5キロ。
2020年のデビュー以来、118ポンドのバンタム級リミットを下回って戦ったのは2度しかなく、このクラスでは高い身長170センチで、まだ23歳と若いレイエスの敵は減量となろう。
サイズ的には引けを取らないギーケは、プロデビューの4回戦で前WBO世界スーパーフライ級王者ブメレレ・カフ(南アフリカ)=11勝(8KO)1敗3分=と引き分け。ライトフライ級から階級を上げて来たが、最近2年間の6試合はバンタム級リミットで戦っている。
打たれて強い印象はないギーケだが、減量が楽ではないレイエスに漬け込む隙はありそうで、百戦錬磨のネイサンは戦略を練っている事だろう。果たしてどうなるか。大いに楽しみです。
