1月24日(日本時間25日)、米・ラスベガスのフォンテーヌブロー・ラスベガスで開催されたマッチルーム・ボクシング興行。メインイベントのIBF世界ライト級タイトルマッチ。王者レイモンド・ムラタラ(米)=23戦全勝(17KO)=に、同級1位アンディ・クルス(キューバ)=6戦全勝(3KO)=が挑んだ指名戦は、ムラタラが判定勝ち。
東京五輪金メダリストのクルスは、プロキャリア2年半での世界初挑戦。対するムラタラはクルスを破り世界王座統一に乗り出す考えを明らかにしていた。初回、プレスを掛けるムラタラに対し、クルスはジャブをボディに伸ばし右ストレート。ムラタラも右アッパーを返した。
2回、互いの右ストレートと左フックが交錯。スピーディーな攻防戦。3回、動くクルスを追うムラタラは、ロープを背にしたクルスに左フックをボディから顔面にヒット。4回、クルスが手数を増やし、ジャブから右ストレートに繋げるが、ムラタラも右ストレート、左フックを返す。

5回、クルスのジャブは速いがムラタラもジャブを返し、左ボディ、右ストレート。クルスの右アッパーからフックがヒット。拮抗したラウンドが続く。6回、クルスは接近するムラタラにアッパーを突きあげ、序盤から見せているサウスポーへのスイッチを織り交ぜサイドへ動く。
7回、ムラタラはクルスのボディを狙い右ストレート、左フック。8回、クルスは手数を増やし、ハンドスピードを活かした回転の速い連打。9回、クルスのスピーディ―な連打がムラタラのガードを破る。しかし、ムラタラもクルスをロープ際に押し込み連打。
10回、互いにジャブを飛ばし合うが、クルスの右ストレートがヒット。11回、速いパンチの交換が続く、前に出るのはムラタラ、クルスはサイドへ動きパンチを返す。最終ラウンド、ムラタラが圧力を強めボディ打ちから右ストレート、左フック。クルスは受け身となり試合終了ゴング。共に勝利ポーズを取った。好ファイト。そして、クロスファイトだった。

公式スコアはティム・チーサム(米)118-110、スティーブ・ワイスフェルド(米)116-112、マックス・デルーカ(米)114-114。ムラタラの勝ちは良いが、118-110のスコアは考えられない。敗れたクルスはキャリアの差。プロらしいポイントの取り方を覚えたら、世界王座を獲得するだろう。そして、予想を覆しクルスに勝ったムラタラの今後に大注目。

WBC・USAライトヘビー級タイトルマッチ10回戦。前王者でWBC世界同級14位のカリル・コー(米)=10勝(8KO)1敗1分=と、元世界挑戦者ジェシー・ハート(米)=31勝(25KO)3敗=の一戦は、見せ場のない凡戦の末にコーが判定勝ち。
コーは前日計量でリミットを6.8ポンド上回る182.8ポンドを記録。計量失格で王座を剥奪された。試合の決行も危ぶまれたが、コーがファイトマネーの30%に当たる3万ドルを罰金として支払う事でハート(174.6ポンド)は対戦に同意。試合はハートが勝った場合のみ新王者の変則タイトル戦として行われた。
試合はハートがシャープな右ストレートで先制。3回、コーはハートを下から持ち上げ投げ飛ばし減点。4回、コーはサウスポーにスイッチを見せるが、両者もつれる場面が多い。ジワリとプレスを掛けるコーに対し、距離を取り右ストレートを狙うハートだが手数は少ない。
6回、飛び込んで来るコーを抑え込むハートは、ホールディングで減点。7回、共に手数が出ない中、コーの左フックがヒット。しかし、すぐに揉み合い。会場からはブーイングが飛んだ。当てるタイミングを探り合うだけの展開は最後まで続き、中盤以降消極的になったハートは下がり負け。スコアは96-92、95-93、94-94。

元WBA世界スーパーウェルター級王者でWBA、WBC世界同級6位、WBO8位にランクされるイスラエル・マドリモフ(ウズベキスタン・156.4ポンド)=10勝(7KO)2敗1分=と、ルイス・ダビド・サラザール(ドミニカ・ラスベガス在住・157.8ポンド)=20勝(7KO)1敗=の10回戦は、マドリモフが判定勝ち。
テレンス・クロフォード(米)、バージル・オルティスJr(米)と競合相手に2連敗中のマドリモフと、この試合が初めての10回戦というサラザールの対戦は、柔軟な動きからジャブを突き、左フック、ボディと自在に攻めるマドリモフが立ち上がりからペースを握る。
3回、プレスを強めたマドリモフの攻勢でサラザールは後退。4回、マドリモフはサウスポーにスイッチ。5回、オーソドックスに戻したマドリモフは自在の攻め。サラザールは右ストレートで抵抗。マドリモフの左目下が腫れた。

6回以降、マドリモフはジャブから右ストレート、左フック、ボディと波状攻撃。度々クリーンヒットを奪うが、サラザールは崩れない。最終ラウンド、マドリモフはワン・ツー連打でサラザールをストップ直前まで追い込む中、試合終了ゴング。スコアは99-91×3。
スーパーウェルター級6回戦。パリ五輪ウェルター級銅メダリストのオマリー・ジョーンズ(米)=4戦全勝(4KO)=と、ジェローム・バクスター(米)=7戦全勝(3KO)=の一戦は、ジョーンズが判定勝ち。スコアは60-53×3。
初回、左フックを効かせ連打でバクスターを追い込んだジョーンズは、何とか立て直したバクスターに左ストレートを決めダウンを奪う。2回以降もジャブ、右ストレートを軸にポイントをピックアップしたが、下がらず右を被せて来るバクスターの粘りの前に、デビュー以来の連続KOは途切れた。
