元WBC世界ヘビー級王者で現在WBC世界同級13位にランクされるデオンテイ・ワイルダー(米)=44勝(43KO)4敗1分=と、、IBF世界同級2位、WBO6位、WBC14位のデレク・チゾラ(英)=36勝(23KO)13敗=が、4月4日(日本時間5日)に英・ロンドンのO2アリーナで開催される、クイーンズベリー・プロノーション&ミスフィット・ボクシング興行で対戦する事が決定。放映はDAZN。
ワイルダーはWBC、IBF世界同級&WBAスーパー王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=23戦全勝(14KO)=との対戦が浮上。WBCのマウリシオ・スライマン会長は、対戦実現に向け全面的に支援する方針を打ち出していた。
ウシクのマネジャー、エギス・クリマス(リトアニア出身、米在住)は、「ウシクとワイルダーの対戦が実現する可能性は非常に高い。4月末から5月上旬にかけて米・ラスベガスかロサンゼルスでの開催が予定されている」と語っていたが、交渉は最終的にまとまらず、ワイルダーは当初からウシク戦前に計画されていたチゾラと対戦する事になった。

40歳のワイルダーは、2020年2月にタイソン・フューリー(英)=34勝(24KO)2敗1分=に7回TKOで敗れ世界王座を失い、同年10月の再戦でも11回KO負け。最近はこの2試合を含め2勝4敗(3KO負)と負けが込み、2024年6月にチャン・ツィーレイ(中国)=27勝(22KO)3敗1分=に5回KO負けを喫した試合では、すっかり自信を無くしているような戦いぶりでの惨敗だった。
引退を勧める声もあがる中、ワイルダーは再起を選択。昨年6月27日(日本時間28日)に米・カンザス州ウィチタで、ティレル・ハーンドン(米)=24勝(15KO)6敗=に7回TKO勝ち。約2年8ヶ月ぶりの勝利をを収めたが、パンチのスピード、迫力は往年の面影を欠き、世界クラスの相手と比べ明らかに力が落ち、パンチを交わすことに専念するかのような戦いぶりのハーンドンに対し、ドンピシャの一発を打ち込む事は出来ず、この先に疑問を残している。
対するチゾラは42歳。昨年12月13日(日本時間14日)に英・マンチェスターのコープ・ライブ・アリーナで、キャリア50戦目の記念ファイトが計画されたが、契約するクイーンズベリー・プロモーションとの関係悪化で消滅。ワッサーマン・ボクシング傘下のミスフィット・ボクシングが介入する事で、好条件でワイルダー戦が実現する事になった。

数々の激闘を演じ、英国では絶大な人気を誇るチゾラはタフネスを誇る激闘型で、著名ボクサー相手に負は多いが、しぶとくそう簡単にはキャンバスへ沈まない。最近は3連勝と好調で、昨年2月8日(日本時間9日)には英・マンチェスターで、世界ランカーのオットー・ワリン(スウェーデン)=27勝(15KO)2敗1NC=から2度のダウンを奪い12回判定勝ち。
ワイルダー、チゾラは共にキャリア50戦目となる節目の戦いで、勝者がキャリアを伸ばしウシクの持つ世界王座挑戦へ前進する事になるが、自らの再起戦が決まった元統一王者タイソン・フューリー(英)は、「俺は両者と戦った事がある。それも3度ずつだ。だからよくわかるんだ。これは非常に良い試合になると思う。でも、今回は俺の相棒チソラがストップ勝ちすると思うぜ」と予想。
フューリーは今のワイルダーの中途半端なファイトでは、チゾラの前進をストップ出来ないと分析。すっかり崩れ去った感のあるワイルダーの自信がどこまで回復し、試合の動きに繋げる事が出来るのかが勝負のカギを握る事になるだろう。あの右ストレートは帰って来るのか。興味深一戦です。
