1月23日、大阪・エディオンアリーナ大阪。WBA世界フライ級タイトルマッチ。王者アルテム・ダラキアン(ウクライナ)=22戦全勝(15KO)=に、同級1位ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)=18勝(11KO)2敗1分=選手が挑戦。

試合開始。フットワークを使い大きく動くダラキアンを、阿久井選手は左ジャブから右を上下に散らし追う。

試合巧者のダラキアンは阿久井選手の出鼻に、タイミング良くパンチを合わせる。

阿久井選手は粘り強く動くダラキアンを追った。

ダラキアンの右アッパーが、阿久井選手のガードを割る。

ダラキアンの左ジャブ。動きながらこのパンチがもっと多用されていたら、試合の流れは変わっただろう。

互いにパンチが当たりにくい展開で迎えた終盤の第11ラウンド、阿久井選手はプレスを強めダラキアンを攻めた。

最終ラウンド、ダラキアンも必死に反撃。しかし、阿久井選手は最後まで攻めの姿勢を変えなかった。

勝者は阿久井選手。ギレルモ・ピネダ(パナマ)主審は阿久井選手の右手を挙げた。WBA立会人は、レンツォ・バニャリオール(ニカラグア)。

公式スコアはルイス・パボン(プエルトリコ)117-111、ジェレミー・ヘイズ(カナダ)119-109、ラウル・カイズSr(米)116-112で、いずれも阿久井選手。

岡山県のジムから初の世界王者が誕生。「守安ジムみんなで獲ったチャンピオンベルトだと思う」と語った阿久井選手は、守安会長の腰にチャンピオンベルトを巻いた。地方ジムのハンデを乗り越え、黒星先行ながら日本スーパーライト級王座を獲得、。WBA世界3位まで上り詰めながら世界挑戦の機会なく引退。1987年4月に開設したジムから、3度目の正直でついに「長い夢がかなえられた」(守安会長)。阿久井選手の防衛ロードに注目。