米・ニューヨーク州アスレチック・コミッション(NYSAC)は、ライアン・ガルシア(米)に対し、1年間の試合出場停止処分を決定。ガルシアが4月20日(日本時間21日)に米・ニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで行われた、WBC世界スーパーライト級王者デビン・ヘイニー(米)との対戦で、契約ウェイトを3.2ポンド超過しながら、12回判定勝ちを収めた試合の結果は、ノーコンテストに変更された。
また、ガルシアからゴールデン・ボーイ・プロモーションに対し、契約保証金として預けられていた110万ドルは、没収される事になった。
ガルシアはヘイニー戦後、VADAによる薬物検査で禁止薬物オスタリンの陽性反応が検出されたが、ガルシアの希望によりBサンプルも開示。しかし、これも陽性が判明。
ガルシアは、「私が不正をしていないことは誰もが知っている。ステロイドを使ったことはない。どこでステロイドが手に入るのかも知らない。アシュワガンダ、D-3、オメガ3、普通のものを飲んでいた。オスタリンが何なのかも知らない。嘘で捏造するくらいなら、本当のことを言う。嘘は通用しないからね」と反発していた。
ABC(ボクシング・コミッション・コンバティブ・スポーツ協会)傘下にある、米国内各州コミッションが認定する試合出場が認められない事になったガルシアは、この処分決定を前に引退宣言。「もう引退していたんだから、1年後に復帰すればいい。ふざけるな」と自らの胸中を発信している。
この結果に呼応しヘイニーは、1年間ボクシングから離れると宣言。「これからはもう階級にこだわらず、好きな体重で戦うよ」とし、ガルシアの110万ドルの契約保証金が、ゴールデン・ボーイに返還される決定に付いて、「ゴールデン・ボーイが金を受け取るなんて理解できない。オスカー・デラホーヤは、まだ僕に金を全部払っていないのに、110万ドルを与えられるのはおかしい。私、VADA、コミッションの3者で折半すべきだ」と主張している。
DAZN・PPVで放映されたガルシアvsヘイニーは、ガルシアが5000万ドル(約77億7950万円)以上。ヘイニーは自身が3500万(約54億4570万円)ドル以上の報酬を得た事を明らかにしていた。