10月19日(日本時間20日)、米・フロリダ州オーランドのカリブ・ロワイヤルで開催された、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行のメインカード。IBF世界スーパーウェルター級タイトルマッチ。王者バカラン・ムルタザリエフ(ロシア/米・カリフォルニア州在住)=22戦全勝(16KO)=に、前WBO世界同級王者で4位にランクされるティム・チュー(オーストラリア)=24勝(17KO)1敗=が挑んだ一戦は、ムルタザリエフが3回1分55秒TKO勝ち。

初回、ムルタザリエフはジャブを放ち、左フックから右ストレートで積極的なスタート。2回、チューはジャブから右ストレートを決め反撃に出るが、ムルタザリエフも強気で応戦し、右ストレートから左フックが決まると、チューがダウン。立ち上がり再開に応じたチューだが、効いている。さらに左フックで倒されたチューは何とか凌いだが終了間際、ムルタザリエフの左フックでチューの体が大きく泳ぐと、追撃の右でチューはキャンバスへ落下。

終了ゴングに救われたチューにドクターチェックが入ったが試合は続行。しかし、続く第3ラウンド、ムルタザリエフは一気にチューに襲い掛かり、左フックでダウンを奪う。再開後、右フックが決まるとチューの足はガクガク。トラブルに陥ったチューが、ムルタザリエフの連打にさらされると、コーナーから白いタオルが舞った。

思わぬ惨敗を喫したチューの再起への道のりは、相当厳しいと思わざるを得ない。

WBA世界スーパーウェルター級5位、WBC9位、WBO15位ヨエニス・テレス(キューバ)=8戦全勝(6KO)=と、WBA世界同級10位ヨハン・ゴンザレス(ベネズエラ)=35勝(34KO)3敗=の10回戦は、テレスが7回TKO勝ち。

IBFインターナショナル・ミドル級王座決定戦。WBO世界同級6位エンドリー・サーヴェドラ(ベネズエラ・メキシコ在住)=16勝(13KO)1敗=と、WBO世界同級10位、IBF14位セサール・マテオ・タピア(オーストラリア)=17戦全勝(10KO)=の一戦は、10回をフルに打ち合い引き分け。スコアは94-92タピアと、93‐93。

激しい打撃戦となった試合は、3回にサーヴェドラが連打でタピアをコーナーに押し込み、右ストレートから左フックを決めダウンを奪うと、再開後、ボディを効かせ2度目のダウンを奪った。しかし、5回終了間際、タピアの右ストレートがカウンターで決まると、今度はサーヴェドラがダウン。

タピアが盛り返す形で迎えた9回、サーヴェドラは再びタピアのボディを攻め、この試合3度目のダウンを奪う。右目を腫らしながらも立ち上がったタピアは、最終ラウンド、サーヴェドラと最後まで打ち合い試合終了ゴングを聞いた。