井上尚弥(大橋)選手らと共同プロモート契約を結ぶトップランクは、7月末でESPNとの放送契約が満了し、契約更新はされない事が決まっているが、8月の興行開催計画はなく、無開催となる事が確実となった。その一方、ボクシングから撤退するかと見られていたESPNは、アル・ヘイモン率いるプレミア・ボクシング・チャンピオンズと、今後の番組提供への予備的な交渉を開始している事が明かになった。
トップランクは2017年にESPNと契約。2018年には新たに7年契約が締結されていたが、7月26日(日本時間27日)に米・ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン・シアターで開催される、WBC世界フェザー級暫定王座決定戦。同級1位ブルース・キャリントン(米)=15戦全勝(9KO)=と、同級12位マテウス・ハイタ(ナミビア)=14戦全勝(9KO)=をメインとする興行が、ESPNでのラスト放送となる。
6月19日、トップランクと契約するWBO世界ウェルター級王者ブライアン・ノーマンJr(米)=27勝(21KO)無敗2NC=は、東京・大田区総合体育館で同級2位佐々木 尽 (八王子中屋)=19勝(17KO)1敗1分=選手の挑戦を受けるが、この試合はESPNにより米国へも配信され、ボブ・アラムも来日している。しかし、今のところ、この先の放送契約には触れていない。

トップランクは今年に入り、プレミア・ボクシング・チャンピオンズと協力関係を構築。今後、両陣営がプロモートする選手同士のビッグマッチを開催して行く事で同意。
8月16日(日本時間17日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催が予定される、ジェルボンテ・デービスvsラモント・ローチのPBC再戦興行では、トップランクと契約するWBC世界スーパーフェザー級王者オシャキー・フォスター(米)=23勝(12KO)3敗=に、PBCファイターのWBC世界フェザー級王者スティーブン・フルトン(米)=23勝(8KO)1敗=が挑戦する事が内定している。
ESPN放映のトップランク興行2014年度の視聴者数第1位は、9月27日(日本時間28日)に米・ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン・シアターで開催された、WBO女子世界ウェルター級戦。サンディ・ライアンvsミカエラ・メイヤーの99万3千人だった。
今年は2月14日(日本時間15日)のキーショーン・デービスvsデニス・ベリンチクが、55万9千人。3月29日(日本時間30日)のサンディ・ライアンvsミカエラ・メイヤー再戦が、47万4千人。
5月4日(日本時間5日)の井上尚弥vsラモン・カルディナスが、53万7千人。5月10日(日本時間11日)のエマヌエル・ナバレッテvsチャーリー・スアレスが、34万2千人。6月7日(日本時間8日)にアブドラ・メイソンvsジェレミア・ナカティラは、53万8千人を記録していた。
トップランクは新たなプラットホームを獲得するのか。ESPNがPBCと今後に向けた予備交渉を開始した事が、トップランクにどう影響するのか。今後が注目される。