7月12日(日本時間13日)、米・ニューヨーク、クイーンズのルイ・アームストロング・スタジアムで開催された、ゴールデン・プロモーション興行「Ring Magazine 3」に、アマチュア9冠の実績を持つ堤麗斗(志成)選手がライト級4回戦に出場。プロ転向第2戦で、マイケル・ルイス(米)=2勝7敗1分=と対戦した堤選手は、2回TKO勝ちを収めた。

初回、サウスポーの堤選手は開始ゴングから逃げ越しのルイスにプレスを掛け、左ボディアッパーを狙う。足を使い動いては、時折パンチを振り回すルイスを冷静に追った堤選手は、ラスト30秒、左右ボディを突き刺しダウンを奪う。立ち上がり再開に応じたルイスに襲い掛かった堤選手は、左ボディアッパーで再びルイスをキャンバスへ落とすが、8カウントで試合が再開されると初回終了ゴング。

Reito Tsutsumi

しかし、続く第2ラウンド、堤選手は足を使い後退するルイスに左ストレートを打ち込み、この試合3度目のダウンを奪う。両膝を落としたままうつむいてカウントを聞くルイスを見たレフェリーは、そのまま試合をストップ。堤選手が力の違いを見せつけ、鮮やかなTKO勝利を飾った。

ライトヘビー級10回戦。前WBA世界同級レギュラー王者でWBA、WBC2位、WBO3位にランクされるデビッド・モレル(キューバ)=11勝(9KO)1敗=と、IBF世界同級6位、WBC8位、WBA10位、WBO15位イマム・ハタエフ(オーストラリア)=10戦全勝(9KO)=の一戦は、モレルが判定勝ち。

David Morrell vs. Imam Khataev

初回、ポジションを変え左ストレート、右フックを狙うサウスポーのモレルに対し、終盤、ハタエフは右ストレートをヒットし、左右ボディで攻め込んだ。2回、ハタエフは右ストレートを上下に散らしモレルに迫る。ハタエフの右ストレート、左フックに、モレルも左ストレート、右フックを打ち返し、激しい打ち合いとなる。ハタエフは右目上をカット。

3回、ハタエフは右ストレート、左フックで前進。モレルは足を使い左ストレート。4回、モレルはジャブを使いだし、動いて左ストレート。ハタエフは鋭い左フックを振り、右ストレート。ハタエフの右アッパーが決まり、モレルが膝を付くがスリップの裁定。

5回、モレルはハタエフのボディを狙い右フック。変則的なステップでハタエフを攪乱したが、終了ゴング寸前、ハタエフのアウトサイドからの右ストレート一撃でモレルはダウン。

6回、ガードを上げたモレルにハタエフは右ストレート、左フックで迫る。モレルは左カウンターで応戦。7回、モレルは動いてジャブ、左ストレートからの連打を見せる。しかし、ハタエフの右ストレート、アッパーもモレルのガードを割った。

8回、ガードを落としプレスを掛けるハタエフに、モレルは左カウンター、右フック。ハタエフは右ストレートから速い左フックを返した。9回、動いてジャブのモレルに対し、ハタエフはボディ攻撃から左フック。終盤、真っ向からの打ち合いとなったが、モレルがコンビネーションから右アッパーを突きあげ、ポイントを奪った。

David Morrell vs. Imam Khataev

最終ラウンド、ハタエフが打って出る。右ストレート、フック、アッパーと打ち分けモレルに迫るが、手が止まるとモレルは左ストレートから右フックで反撃。終盤、モレルは左ストレートを決め、連打で攻勢。タフなハタエフはここも打ち返し、試合終了ゴングを聞いた。

公式スコアは96-93、95-94モレルと、95-94ハタエフのスプリット。思わぬダウンを喫したモレルが、苦しみながらも総合力でポイントを挽回。2月にデビッド・べナビデス(米)=30戦全勝(24KO)=に敗れて以来の再起戦に勝利した。好ファイト。