9月13日(日本時間14日)に米・ラスベガスのアレジアント・スタジアムで開催された、WBC、WBO、IBF&WBAスーパー世界スーパーミドル級タイトルマッチ。4団体統一王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=63勝(39KO)3敗2分=に、2階級で4団体王座統一を成し遂げているテレンス・クロフォード(米)=42戦全勝(31KO)=が挑んだ一戦は、カネロが1億5千万ドル(約221億円)、クロフォードが5千万ドル(約73億円)の報酬を得る事になると伝えられている。
Netflixにより独占放送された試合は、4,100万人以上の視聴者を集めた事が報告されたが、昨年11月15日(日本時間16日)に米・テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで行われた、マイク・タイソンvsジェイク・ポールの1億800万人には遠く及ばなかった。
Netflixの歴代視聴者数の第2位は、マイク・タイソンvsジェイク・ポール興行のアンダーカードで行われた、ケイティ・テイラーvsアマンダ・セラーノ2の7400万人で、カネロvsクロフォードはNetflixでの史上第3位となっている。今後のNetflixによるボクシング配信に注目が集まるところだが、現在、新しい放送プラットホームを模索しているトップランクのボブ・アラムは、「ボクシングにはそれほど興味がなさそうだ」と距離を置いている。

ゲート収入は70,482人のファンを動員し、メイウェザーvsパッキャオの7220万ドル(約106億5820万円)、メイウェザーvsマクレガーの5540万ドル(約81億7820万円)に次ぐ、プロボクシング史上三番目となる4,723万1887ドル(約69億1760万円)を記録。
男子選手としては史上初の3階級での4団体王座統一王者となった37歳の世界5階級制覇王者クロフォードは、「すぐにジムに戻る」事を公言。今後のプランは色々と取りざたされているが、世界ミドル級王座獲得を目指す考えを示唆しており、6階級制覇を目指す事が一番現実的ではないかと思われる。
35歳のカネロはそろそろ潮時という声も聞こえるが、”リヤド・シーズン”と後2試合の契約を残しており、現役続行が濃圧と見られ、早速、WBC世界同級1位、WBO2位、WBA4位、IBF6位にランクされるハムザ・シーラーズ(英)=22勝(18KO)無敗1分=が対戦に名乗りをあげている。
ビッグマネーを稼ぐようになったカネロは、まずパワーパンチを当ててから相手を崩す戦略に偏り、連打が出ない大味な試合スタイルが続いており、今後、どう修正するかが、もう一度頂点に立つカギとなろう。