WBC、WBO&WBAスーパー世界スーパーミドル級王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=62勝(39KO)2敗2分=に、2階級で4団体王座統一を成し遂げた、WBA世界スーパーウェルター級&WBO世界同級暫定王者のテレンス・クロフォード(米)=41戦全勝(31KO)=が挑むタイトル戦は、9月に米・ラスベガスで開催される事で両陣営が同意。”リヤド・シーズン”のメインイベントとして行われる。

カネロは自分よりも体格で劣る相手を倒しても信用されない事を理由に、クロフォードとの対戦に消極的な姿勢を示していたが、「報酬が適正であれば、僕は今すぐにでも戦うよ」と、方針を転換。”リヤド・シーズン”を主導するサウジアラビアのトゥルキ・アラルシク大臣が、「観たい」と希望するクロフォード戦に舵を切っていた。

カネロの次戦は、シンコ・デ・マヨに合わせ5月3日(日本時間4日)に米・ラスベガスで行われる事が決まっている。対戦相手は未定だが、4団体統一王者の称号を取り戻す為に、IBF世界同級王者ウィリアム・スカル(キューバ / ドイツ・ベルリン在住)=23戦全勝(9KO)=との対戦交渉を進めており、スカルが拒否しない限りは、5月に4団体王座統一戦が行われる可能性が高い。

37歳のクロフォードは昨年8月3日(日本時間4日)に米・ロサンゼルスのBMO・スタジアムで、イスラエル・マドリモフ(ウズベキスタン)=10勝(7KO)1敗1分=を12回判定で破り、WBA世界スーパーウェルター級王座を獲得した後から、カネロとの対戦をアピール。しかし、ケガによりリング復帰は5月になる事が伝えられており、カネロ戦前に前哨戦を行うかどうかは未定。

2階級上げることもいとわず、カネロとの対戦に執念を見せているクロフォードは、マドリモフ戦でも体格面で見劣った事は否定できないが、カネロとの対戦でも体格的に不利になる事は十分承知しており、体格がこの試合で重要な役割を果たす事も認めている。

そのうえで、自分のボクシング・スタイルを押し通せば勝利につながると考え、それを遂行する能力は持っていると自信を見せている。しかし、カネロは豊富なキャリアから得たテクニックを持ち、パワーでは大きくクロフォードを上回る。クロフォードはスピードを軸に戦う事になるだろうが、カネロの重圧に圧し潰される可能性も十分にあり得る。