WBC世界スーパーライト級休養王者デビン・ヘイニー(米)=31勝(15KO)無敗1NC=は、3月にリング復帰する事を自ら宣言。3月に英・マンチェスターのコープ・ライブ・アリーナで、元世界2階級制覇王者リッキー・ハットンを父に持つ、キャンベル・ハットン(英)=14勝(5KO)2敗=との対戦交渉が、進められている事が明らかになっている。

ヘイニ―は昨年4月20日(日本時間21日)に米・ニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで行われた、ライアン・ガルシア(米)=24勝(20KO)1敗1NC=戦で、一度は敗北を宣告されたが、ガルシアの薬物検査陽性により、試合結果はノーコンテストに変更。

ニューヨーク州アスレチック・コミッション(NYSAC)は、ガルシアに1年間の試合出場停止処分を科したが、これに呼応したヘイニーは、自らも1年間ボクシングから離れる事を決め、「これからはもう階級にこだわらず、好きな体重で戦うよ」と話し、1年後にガルシアと再戦する事を宣言。

DAZN・PPVで放映されたガルシアvsヘイニーでは、ガルシアが5000万ドル(約77億7950万円)以上の報酬を得たと伝えられ、ヘイニー自身は3500万(約54億4570万円)ドル以上の報酬を得た事を明らかにしていた。

一方、国民的人気スター選手であったリッキー・ハットン2世のキャンベル(23歳)は、プロデビュー以来14連勝を記録したが、昨年3月23日(日本時間24日)に英・シェフィールドで行われた、BBBofC(英国ボクシング管理委員会)中部地区スーパーライト級王者ジェームズ・フリント(英)=15勝(3KO)2敗2分=への挑戦試合で、92-98、94-97、95-97の判定で敗れ初黒星。これが初めての10回戦だった。

キャンベルはフリントへの雪辱を狙い10月26日(日本時間27日)に英・マンチェスターで再戦に臨んだが、王座を失っていたフリントにまたもや判定(94-97、94-96、95-96)負けを喫し、現在、2連敗中。

両者の対戦話は昨年6月から浮上。”リヤド・シーズン”を主導するサウジアラビアのトゥルキ・アラルシク大臣は、サウジアラビアでキャンベルとの対戦をヘイニ―にオファーしたが、ヘイニ―はこれを断っていた。

ヘイニ―が1年後に戦うと言っていたガルシアは、昨年12月にトレーニング中に右手首を負傷。「医者からは手術が必要だと言われている」とコメントを発し、4月に解除される試合出場停止処分後すぐのリング復帰は出来ない状況となっている。

ガルシア戦ではずいぶん稼いだヘイニ―だが、現時点ではPPVファイトの主役とはなりえず、高額となった報酬を確保するためにはネームバリューのある選手との対戦が求められる。果たしてヘイニ―は復帰戦でハットンと戦うのか?。今後の動向に注目。