元WBC、IBF世界ウェルター級&WBAスーパー王者エロール・スペンスJr(米)=28勝(22KO)1敗=のトレーナー、デリック・ジェームズが、500万ドル(約7億7790万円)以上のトレーナー料未払いで、テキサス州ダラス郡でスペンスJrを相手取り、支払い契約違反を主張し、未払いのトレーニング料の補償を求める訴訟を起こした。

スペンスJrは昨年7月29日(日本時間30日)に米・ラスベガスのT・モバイル・アリーナで、Showtime PPV(84.99ドル・約12,000円)放映により開催された、4団体統一世界ウェルター級戦で、WBO世界同級王者テレンス・クロフォード(米)=40戦全勝(31KO)=に敗れたが、試合は65万件以上のPPV売上(約78億円)を記録。

ゲート収入はラスベガス興行史上6位の2100万ドル(約29億9550万円)で、メイウェザーvsカネロの2000万ドルを上回り、両選手は共に2500万ドル(約35億6600万円)以上の報酬を手にしたとされているが、ジェームズに支払われたトレーナー・フィーは35万ドル(約5450万円)だったと明かされている。

ジェームズはスペンスJrがアマチュアでキャリアを始めた当初からコンビを組み、2012年ロンドン五輪には自費で参加。プロ転向後、世界王者まで上り詰め、ビッグファイトで高額のファイトマネーを得るようになったスペンスJrに対し、PPV収益を含めたファイトマネーの10%(米国では一般的)を報酬として受け取る権利があると主張。

クロフォード戦から211万5000ドル、他の4試合のPPVから少なくとも288万5000ドルを受け取る権利があると主張している。ファイトマネー総額にPPV売り上げのパーセンテージ分が含まれるのか(そう思うが)、どうか。裁判所の判決が注目される。