2月1日(日本時間2日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催される、デビッド・べナビデスvsデビッド・モレルをメインとするプレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行で、WBA世界フェザー級3位ミルコ・クエロ(アルゼンチン)=14戦全勝(11KO)=と、同級5位クリスチャン・オリボ(メキシコ)=22勝(8KO)1敗1分=が対戦。試合は暫定王座決定戦、または挑戦者決定戦として行われる。
24歳のクエロは、2018年ユース五輪バンタム級で銅メダルを獲得し、東京五輪にも出場。デビッド・べナビデス(米)、セバスチャン・フンドラ(米)らと契約する、サンプソン・リューコーイッツのサンプソン・ボクシングとプロモート契約を締結し、2020年11月に米・サウスカロライナ州ロックヒルで、アキヒロ・ナカムラ(米)を初回KOで破りプロデビュー。
身長170センチのオーソドックスタイルから放たれるストレートパンチは、スピード威力共に十分。最新試合は2023年3月30日(日本時間31日)に米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで、現在、WBC世界フェザー級5位にランクされるスライマン・セガワ(ウガンダ)=17勝(6KO)5敗1分1NC=との8回戦で、サウスピーのテクニシャン、セガワを80-72、79-73、78-74のスコアで破っている。
セガワは昨年9月27日(日本時間28日)に米・ニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデン・シアターで、現在、WBC&WBO世界フェザー級1位、WBA2位、IBF4位にランクされるブルース・キャリントン(米)=13戦全勝(8KO)=と対戦し、93-97、93-97、95-95の判定で敗れているが、セガワの勝利を推す声も多くあり、キャリントンには井上尚弥(大橋)=28戦全勝(25KO)=選手との対戦を口にするのは、「まだ早すぎる。そのレベルにない」と厳しい意見が飛ばされた。
クエロは現在、米国でトレーニングキャンプ中で、キャリア最長の試合間隔が開いたこと以外に、オリボとの対戦に不安はない。また、オリボとの対戦は昨年から浮上しており、試合は暫定王座決定戦になるとの見方があった。
一方、米・サンディエゴに住む25歳のオリボは、2023年4月8日(日本時間9日)に米・カリフォルニア州カーソンで行われた、IBFインターナショナル・フェザー級王座決定戦で、現在、WBA世界フェザー級12位にランクされるルイス・ヌニェス(ドミニカ)=20戦全勝(13KO)=に判定負け(90-100、92-98、93-97)を喫したが、以後、2連勝中。
WBA世界同級はニック・ボール(英)=21勝(12KO)無敗1分=が王座に君臨。3月15日(日本時間3月16日)に、英・リバプールのM&Sバンク・アリーナで、井上尚弥(大橋)=28戦全勝(25KO)=選手に7回TKO負けを喫して以来の再起戦となる、TJ・ドヘニー(アイルランド)=26勝(20KO)5敗=を相手に2度目の防衛戦が決まっている。
クエロとオリボの対戦は、挑戦者決定戦と見るのが妥当だが、最近、意味のない暫定王座を再び量産し始めたWBAだけに、暫定王座決定戦となる可能性も高い。