5月24日(日本時間25日)、英・グラスゴーのOVOハイドロで開催されたクイーンズベリー・プロモーション興行。メインイベントのWBOグローバル・ウェルター級王座決定12回戦。元4団体統一世界スーパーライト級王者でWBO、WBC世界ウェルター級11位のジョシュ・テイラー(英)=19勝(13KO)2敗=と、WBO世界同級4位、WBA14位エコウ・エスマン(英)=21勝(8KO)1敗=の一戦は、エスマンが判定勝ちで新王者。

34歳のサウスポー、テイラーは、テオフィモ・ロペス(米)、ジャック・カテロール(英)に敗れ2連敗中。約1年ぶり、この5年間で5度目の試合は、初のウェルター級リミットの試合だったが、36歳のエスマンを攻め崩す事は出来ず、右を被弾しては苦境に陥るシーンが目立った。

公式スコアはゾルタン・エニェディ(ハンガリー)116-112、ジョン・レイサム(英)116-113、ジュリオ・ピラス(イタリア)115-113で、いずれもエスマン。

DAZNにより配信されたこの試合でのテイラーの報酬は、37万5千ポンド(約7240万円)の最低保証に加え、PPVの視聴者数が70万件を超えた場合、最大150万ポンド(約2億8960万円)まで増額される可能性がある。

エスマンはキャリア最高の30万ポンド(約5800万円)の最低保証を受け、最大80万ポンド(約1億5440万)まで増える可能性がある。

統一王者として人気絶頂を誇ったテイラーだが、その動きは過日のような切れはなく、ウェルター級で世界王座を目指せるものではなかった。試合直後から引退を勧める声もあがっており、その進退は微妙といえるだろう。

Moses Itauma vs Mike Balogun

WBO世界ヘビー級2位、WBA3位、IBF7位にランクされる、20歳のヘビー級センセーション。モーゼス・イタウマ(英)=11戦全勝(9KO)=は、保持するWBOインターコンチネンタル、WBAインターナショナル同級王座を賭けて、マイク・バログン(米)=21勝(16KO)1敗=と対戦。

サウスポー同士の一戦は、開始からプレスを掛けたイタウマが初回終了間際、左ストレートを叩き込み先制のダウンを奪う。続く第2ラウンド、開始早々右フックを決め2度目のダウンを奪うと、再開後、攻め込んで来るバログンに右フックをカウンターでヒット。仰向けにキャンバスへ落下したバログンを見たジョン・レイサム(英)主審は即座に試合をストップ。TKOタイム2回46秒。

41歳のバログンを全く寄せ付けなかったイタウマは、これで8連続KO勝ち。試合を決めた右フックは鮮やかなカウンターブローで、次世代の世界ヘビー級王者の第一候補としての名に恥じない勝ちっぷりだった。

WBCシルバー・フェザー級王座決定12回戦。WBC世界同級4位ナサニエル・コリンズ(英)=16戦全勝(7KO)=と、WBA世界同級15位リー・マクレガー(英)=15勝(11KO)1敗1分=の一戦は、第4ラウンドに3度のダウンを奪ったコリンズが、1分45秒TKO勝ちで新王者。