昨年7月20日に東京・両国国技館で、中谷潤人(M・T)=29戦全勝(22KO)=選手が保持するWBC世界バンタム級タイトルに、同級1位の指名挑戦者として挑むも、初回2分37秒あえなくKOで敗れたビンセント・アストロラビオ(フィリピン)=19勝(14KO)5敗=の再起戦が決定。

2月15日、フィリピン・クラマンで開催される、ナックルヘッズ・ボクシング&トップ5・ボクシングによる共同プロモート興行の10回戦で、プラシタック・パプロム(タイ)=41勝(26KO)4敗2分=と、グローブを交える。

27歳のアストロラビオは、2022年2月に元2階級制覇王者ギレルモ・リゴンドウ(キューバ)にダウンを与え判定勝ち。同年12月には米・ラスベガスで、ニコライ・ポタポフ(ロシア)を6回KOに破りIBF王座へ挑戦権を獲得したが、2023年5月に行われたWBO王座決定戦で、ジェイソン・モロニー(オーストラリア)=27勝(19KO)3敗=に判定(114-114、113-115、112-116)負け。

しかし、同年8月26日にタイ・バンコクで行われた再起戦で、WBC世界バンタム級1位にランクされていたナワポーン・カイカンハ(タイ)=62勝(50KO)5敗1分=を11回TKOで撃破し、WBC王座への挑戦権を獲得。自信をもって臨んだ中谷選手への挑戦だったが、ファーストラウンド、絶妙なタイミングで放たれた中谷選手の左ボディストレートで悶絶。この敗戦で世界ランクからも外れている。

対するプラシタックは、2016年11月5日(日本時間6日)に米・ラスベガスで、ゾウ・シミン(中国)と空位だったWBO世界フライ級王座を争い12回判定負けの記録を持つ43歳。2年のブランクを経て昨年リング復帰したが、8月、11月と2連続KO負け。中谷戦での敗戦ショックからか、ずいぶんと慎重なマッチメイクとなったが、試合の焦点はアストロラビオが、どれだけ早く倒すのかだけに絞られる。

世界挑戦で惜敗のWBCミニマム級6位ウィンウッド 3月リング復帰

昨年9月7日にオーストラリア・パースで、タンマヌーン・ニヨムトロン/ノックアウト・CPフレッシュマート(タイ)=25勝(9KO)1敗=が保持していた、WBA世界ミニマム級スーパー王座に挑戦。惜しくも0-2(112-114、112-114、113-113)判定で敗れた、WBC世界ミニマム級6位、IBF9位アレックス・ウィンウッド(オーストラリア)=4勝(2KO)1敗=は、3月14日にリング復帰。オーストラリア・パースで、ジェリー・フランシスコ(フィリピン)=10勝(2KO)3敗=を相手に再起戦を行う。

東京五輪代表のウィンウッドは、持ち前のアウトボクシングで大いにタンマヌーンを苦しめたが、7回、9回と2度のダウンを喫し、鼻の骨も折られながら終盤は猛反撃。地元ファンに感動を与えた敗者は、「この敗戦は後退ではなく、新しい始まりなんだ」と、再起へ向け強い意欲を示していた。

フランシスコは昨年8月3日にベトナムで、WBO世界2位にランクされるシュ・テンシン(中国)=14勝(12KO)1敗=の持つWBOグローバル・ミニマム級王座に挑んだが、7回KO負け。それ以来の再起戦となる。