IBF世界ウェルター級王者ジャロン・”ブーツ”・エニス(米)=33勝(29KO)無敗1NC=と、WBA世界同級王者エイマンタス・スタニオニス(リトアニア)=15勝(9KO)無敗1NC=による王座統一戦が、3月開催に向け交渉が進められている。以前から対戦話があった両者だが、ここに来て話は具体化。
スタニオニスは3月1日(日本時間2日)に米・ニューヨーク、ブルックリンのバークレイズ・センターで開催される、プレミア・ボクシング・チャンピオンズ興行で、同級1位シャハラム・ギヤソフ(ウズベキスタン)=16戦全勝(9KO)=との指名戦を行う事が有力と見られていたが、マッチルーム・ボクシングと契約するギヤソフは、一度挑戦を回避する事になる。
これを受けスタニオニスは、4団体王座統一への野望を語り、「エニスとの試合は誰もが待ち望んでいるはずだ」と、エニス戦の実現を待望。
エニスはWBO世界スーパーライト級王者テオフィモ・ロペス(米)=21勝(13KO)1敗=の挑戦を受ける話もあったが、ロペスは前IBF世界同級王者スプリエル・マティアス(プエルトリコ)=21勝(21KO)2敗=と対戦する話が決定に近づいている。しかし、PPVでの放映に関しトップランクのボブ・アラムは、否定的で乗り気でない。これにロペスが異を唱える可能性もある。
しかし、エニスと契約するエディ・ハーンは、ギヤソフを待機させ、スタニオニスとエニスによる王座統一戦実現に舵を切った。エニスvsスタニオニスの勝者はギヤソフと戦う事になると思われるが、ギヤソフはWBOでも1位にランクされており、WBO王座にターゲットを変える可能性もある。
そして、次のIBF王座への指名挑戦権を賭けた戦いが、3月1日(日本時間2日)に英・ベルファストのSEE・アリーナで開催されるマッチルーム・ボクシング興行で、同級5位ルイス・クロッカー(英)=20戦全勝(11KO)=と、同級6位パディ・ドノバン(アイルランド)=14戦全勝(11KO)=により行われる事が決定している。
エニス擁するエディ・ハーンは周到に先を見据え、エニスの持つタイトルを護っていく準備を整えているが、同級3位(1、2位は空位)にランクされる佐々木 尽 (八王子中屋)=18勝(17KO)1敗1分=選手が、YouTubeでのインタビューで、「エニスにはKOで勝てる!」と豪語した事が、海外のファン、関係者から反響を呼んでいる。
日本の若きスラッガーは、最近、海外からも注目を集めており、エニスとの対戦を期待する声もある。佐々木選手の次戦は、1月24日(日本時間25日)に東京・有明アリーナで開催される、井上尚弥vsグッドマン興行のアンダーカードで、保持するWBOアジア・パシフィックと、東洋太平洋ウェルター級王座の防衛戦で、前日本同級王者の坂井祥紀(横浜光)=29勝(15KO)14敗3分=選手と行われる事が決定済。
34歳の坂井選手は高校卒業後メキシコに渡り、メキシコ、アメリカを主戦場として戦って来たキャリアを持つ逆輸入選手で、これまでの過去46戦で一度もKOされた事がないテクニックを持つタフガイ。世界3位の佐々木選手との対戦には、これまで以上にやる気を見せており、「アッと驚かせる」と宣言。
WBOでも3位、WBA、WBCでは4位と世界王座に接近している23歳の佐々木選手が、レジェンド坂井選手と、どんな戦いを見せるのか、大いに注目される。