4月13日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で開催された、「NTTドコモPresents Lemino BOXING PHOENIX BATTLE 113」のセミファイナル。OPBF東洋・太平洋ライトフライ級タイトルマッチ。王者でIBF世界同級4位、WBO13位のミエル・ファハルド(フィリピン)=11勝(10KO)1敗2分=に、挑戦者WBO世界同級5位タノンサック・シムシー(タイ)=32勝(30KO)1敗=が挑んだ一戦は、タノンサックが判定勝ち。スコアは117-110、116-111、115-112。
日本のリングで実現したハードパンチャー同士の対戦。ジャブの差し合いから始まった試合は、タノンサックがファハルドのパンチを巧みなステップワークで外し、右を合わせリード。ファハルドのパンチは空を切る場面が多いまま4回を終了。ジャッジ2者が40-36と、39-37でタノンサックのリードとスコア。
5回、ファハルドのパンチは相変わらずタノンサックの足に交わされ当たらない。6回、タノンサックのワン・ツーがファハルドを捉える。7回、ファハルドは距離を詰め右強打を振るが、タイミングを読んだタノンサックには当たらない。8回、左ガードを下げ攻撃スタイルで出たファハルドだが、タノンサックはパンチを読みうまく外し、左ボディ。8回終了後のスコアは、80-72、80-72、78-74でタノンサックのリード。
両選手共に未知のラウンドとなった9回、逆転を狙うファハルドは右強打に望みを賭けるが、タノンサックは冷静に交わす。10回、動くタノンサックが回り込む所にファハルドの左フックが炸裂し、タノンサックがダウン。再開後、追撃のファハルドだったが、タノンサックは動じず、ラウンド終盤には反撃に転じた。最終ラウンドも、タノンサックは徹底的に動き、ファハルドのパンチを外し、勝利を決定付けた。KOにこだわる事無く、幅広いボクシングを披露した、23歳タノンサックの今後に注目。
メインカード。日本スーパーバンタム級タイトルマッチ。王者下町俊貴(グリーンツダ)=17勝(11KO)1敗3分=選手に、同級1位デカナルド闘凜生(六島)=7勝(4KO)1敗2分=選手が挑んだ一戦は、下町選手が5回1分7秒TKO勝ち。
初回、身長179センチ長身サウスポーの下町選手は左ストレートを狙う。2回、下町選手のワン・ツーに対し、デカナルド選手も左ジャブ、左ボディで対抗。右パンチだけに頼らず、うまく戦った。しかし、下町選手はワン・ツー、左ボディで試合をリードして行く。
迎えた第5ラウンド、右アッパーでダウンを奪った下町選手は、再開後、右フックから左ストレートで2度目のダウンを奪う。ここも立ったデカナルド選手だったが、下町選手は冷静に追撃。連打から左ストレートを決め、デカナルド選手がキャンバスへ崩れ落ちると試合はストップされた。