IBF世界ウェルター級王者ジャロン・”ブーツ”・エニス(米)=32勝(29KO)無敗1NC=と、WBO世界同級王者ブライアン・ノーマンJr(米)=26勝(20KO)無敗2NC=による王座統一戦は、11月9日(日本時間10日)にエニスの地元、米・ペンシルべニア州フィラデルフィア開催で、交渉は最終同意に近づいているとされていたが、交渉はとん挫。

エニスをプロモートするマットルーム・ボクシングのエディ・ハーンは、ノーマンJrに対し最初、100万ドルのオファーを出し、最終的に150万ドルのオファーを出したが、それを断られたことを明らかにした。

WBO王者のトレーナーであるノーマンSrは、8月17日にエニス陣営からオファーがあり、翌日すぐに対戦の意思がある事を返信すると、20日にはエニス陣営からカウンターオファーがあった事を明らかにし、「難題はあったが交渉は間もなくまとまることを確信している」と発言していた。

エニスと契約したハーンは、4月23日(日本時間24日)に行われた、エニスと同級3位(1,2位は空位)コディ・クロウリー(カナダ)=22戦全勝(9KO)=による指名戦入札を390万ドル(約6億360万円)で落札。エニスの報酬は331万5千ドル(約5億1300万円)となっていた。

しかし、クローリーは試合前の眼科検査で不合格となりタイトル挑戦はキャンセル。代役として元WBA世界同級王者で同級13位にランクされていた、デヴィッド・アヴァネシャン(ロシア)=30勝(18KO)5敗1分=がエニスと対戦したが、5回終了TKO負け。

ノーマンSrはエニスと同等のファイトマネーを要求したが、これは世界チャンピオンとして、まだ実績のないノーマンJrのファイトマネーのつり上げを要求し、本当の次戦へ向けた報酬への牽制とみられても仕方ない。まずは王者としての実績を積み上げることが必要だろう。