IBF世界スーパーウェルター級王者ジャーメル・チャーロ(米)=35勝(19KO)2敗1分=が王座を返上。11月21日(日本時間22日)に、米・ニュージャージー州スプリングフィールドのIBF本部で予定されていた、同級1位バカラン・ムルタザリエフ(ロシア/米・カリフォルニア州在住)=21戦全勝(15KO)=との指名戦入札は行われない。

空位となった王座はムルタザリエフと、元WBA王者で同級2位のジャック・クルカイ(ドイツ)=33勝(14KO)4敗=により争われる可能性が高く、両陣営共に王座決定戦となった場合には、対戦する意思がある事を以前から表明している。

チャーロは9月30日(日本時間10月1日)に米・ラスベガスで、サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=60勝(39KO)2敗1分=が保持する4団体統一世界スーパーミドル級王者に、4団体統一王者として挑んだが、リングに上がった時点でWBO王座は剥奪され、試合でも良い所なく12回大差の判定負け。

チャーロは敗戦直後のリング上で、テレンス・クロフォード(米)との対戦を口にしたが、クロフォードはこの試合でのチャーロのパフォーマンスに失望し、自分の対戦相手候補リストからチャーロが外れた事を明らかにし、チャーロが狙った2戦連続のビッグマネーファイトは消滅。

カネロ戦での内容が悪く、一気に商品価値が下がった感があるチャーロは、残るWBA、WBC王座を護って行く事になるが、次はWBA1位イスレイル・マドリモフ(ウズベキスタン)=9勝(6KO)無敗1分=との指名戦が、12月11日(日本時間12日)から15日(日本時間16日)まで、米・フロリダ州オーランドで開催されるWBA総会で義務付けられる事は確実と見られている。