2月22日(日本時間23日)、サウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで開催され、た”リヤド・シーズン”のセミファイナル。WBO暫定ヘビー級タイトルマッチ。暫定王者ジョセフ・パーカー(ニュージーランド)=35勝(24KO)3敗=に、WBC、WBO世界同級2位、IBF3位、WBC4位マーティン・バコレ(コンゴ)=21勝(16KO)1敗=が挑んだ一戦は、パーカーが2回2分17秒TKO勝ち。
バコレは試合2日前に体調不良により欠場が決まった、IBF世界ヘビー級王者ダニエル・デュボア(英)=22勝(21KO)2敗=の代わりにパーカーとの対戦に名乗りを挙げ、前日計量の時間を過ぎてからサウジアラビアに到着と、あわただしい中で、不敵な自信を見せていた。
初回、パーカーよりも20ポンド重い巨漢バコレは、ゆったりとした構えでプレスを掛けジャブを放ち前進。パーカーは上体を揺すり動きながら、ジャブ、右オーバーハンドを飛ばす。終了間際、バコレの右アッパーがヒット。
2回、巨体を前かがみにしプレスを掛けるバコレは、パーカーに接近し、左フックを上下に打ち込み、右アッパーを突きあげる。パーカーは後退させられながらも、揺さぶりをかけ、一発を狙う。パーカーの右フックがバコレの顔面にヒットしたが、バコレは顔を振り、効いてないよのポーズでさらに前進。
巨体を利し前に出るバコレだったが、パーカーが低い姿勢から振った右オーバーハンドが、バコレの右前頭部を捕らえると、足をガクガクさせながら、背中からキャンバスへ落下。バコレは信じられないという表情で、よろよろと立ち上がったが、足元は定まらず青コーナーに体を預けると、陣営は棄権を合図。スティーブ・グレイ(英)主審は試合をストップした。
テンプルへのパンチの怖さを、まざまざと見せつけられたKO劇だった。パーカーはビッグマッチへ駒を進めたが、敗れたバコレにも再び、チャンスが与えられるだろう。