7月30日に横浜BUNTAIで、帝拳プロモーション主催のトリプル世界戦「U-NEXT BOXING.3」が開催される事が発表された。試合の模様は動画配信サービスのU-NEXTで独占生配信される。

メインイベントではWBA、WBC世界フライ級王者寺地拳四朗(BMB)=25勝(16KO)1敗=選手が、WBO2位、WBA、IBF3位、WBC4位ランクされるリカルド・サンドバル(米)=26勝(18KO)2敗=と対戦。WBC王座は2度目、WBA王座は初めての防衛戦となる。

セミファイナルでは、元WBC世界フライ級王者でWBA世界バンタム級3位の比嘉大吾(志成)=21勝(19KO)3敗2分=選手が、 堤 聖也(角海老宝石)=12勝(8KO)無敗3分=選手の休養王者認定に伴いレギュラー王者に昇格した、アントニオ・バルガス(米)=19勝(11KO)1敗1NC=の持つ、WBA世界バンタム級王座に挑戦。

Kyosuke Takami

帝拳ジムの本田明彦会長が「ライトフライ級は(世界王座を)取るに決まっている」と絶賛する帝拳ジム期待のホープ、WBA世界ライトフライ級1位にランクされる高見亨介(帝拳)=9戦全勝(7KO)=選手は、2階級制覇のWBA世界同級王者エリック・ロサ(ドミニカ)=8戦全勝(2KO)=へ挑戦。

25歳のロサは2021年7月21日(日本時間22日)にドミニカ・サントドミンゴで行われた、WBA世界ミニマム級暫定王座決定戦で、21戦無敗のリカルド・アストゥビルカ(ペルー)を12回判定で破り、プロデビューから僅か9ヶ月。ドミニカ史上最速(ボクシング史上2番目)のプロ4戦目で世界王座を獲得。

同年12月21日(日本時間22日)にサントドミンゴで行われた、レギュラー王者ビック・サルダール(フィリピン)=26勝(16KO)6敗=とのWBA王座統一戦では、12回スプリットの判定勝利を収め、レギュラー王者となった。

その後はスーパー王者タンマヌーン・ニヨムトロン(タイ)=26勝(10KO)1敗=との王座統一戦が指令され、2013年3月1日にはタイまで渡りながらパスポートの不備により入国を拒否され、試合は中止。その後もWBA王座統一戦は決まっては流れの繰り返しで、ロサは昨年1月にミニマム級王座を返上し、ライトフライ級に転向。

Erick Rosa

転向初戦でユデル・レイエス(メキシコ)=16勝(6KO)4敗=を12回判定で破り、WBAゴールド同級王座を獲得。昨年12月19日(日本時間20日)に、寺地拳四朗(BMB)選手が返上し空位となった王座決定戦で、ネイダー・バルデス(メキシコ)=14勝(11KO)2敗2分=を12回判定で破り、2階級制覇に成功している。

ドミニカを代表する無敗のサウスポー、ロサに挑戦する高見選手は、4月8日に行われた日本ライトフライ級タイトルマッチで、王者でWBC世界同級3位、WBO8位、IBF12位にランクされていた川満俊輝(三迫)=11勝(7KO)2敗=選手を序盤から圧倒。6回2分26秒TKO勝ちで日本王座を獲得。

この試合での勝利が評価され、WBAランキングは3位から1位へ上昇。本田会長が「久しぶりに素質のあるチャンピオン。世界ランクも高いし(世界戦は)いつやってもいい」と、世界王座挑戦へのゴーサインを出していた。

そして選んだターゲットは、2階級制覇王者のロサ。現在のこのクラスで一番強いチャンピオンを、高見選手と田中繊大トレーナーのコンビがどんな戦略で攻略するのか。大いに注目したい。