寺地拳四朗(BMB)=23勝(14KO)1敗=選手が、保持していたWBC世界ライトフライ級&WBAスーパー(統一)王座を15日付けで正式に返上。今後はフライ級で2階級制覇を目指す事になる。既に寺地選手は空位のWBC世界フライ級王座決定戦に出場する事が決まっており、対戦相手は元王者で2位にランクされるクリストファー・ロサレス(ニカラグア)=37勝(22KO)6敗=が有力で、今秋、日本開催が既定路線。
世界ライトフライ級は岩田翔吉(帝拳)=13勝(10KO)1敗=選手が、WBC、WBOで1位。WBAで2位にランクされているが、岩田選手はジョナサン・”ボンバ”・ゴンサレス(プエルトリコ)=28勝(14KO)3敗1分1NC=が返上した、WBO王座決定戦に出場。同級2位ジャイロ・ノリエガ(スペイン)=14戦全勝(3KO)=と王座を争う。
WBC2位には1月23日に大阪・エディオンアリーナ大阪で、寺地選手の持つ王座に挑戦し、ダウン応酬の大激闘を演じた末に0‐2判定負けを喫した、カルロス・カニサレス(ベネズエラ)=26勝(19KO)2敗1分=がランクされているが、19日(日本時間20日)にベネズエラ・カラカスで、WBCシルバー同級王座を賭けて、イバン・ガルシア(メキシコ)=12勝(4KO)2敗1分=と対戦。
カニサレスがガルシアに勝てば王座決定戦へ出場する事になると思われ、3位にランクされる元ミニマム級王者のパンヤ・プラダブスリ(タイ)=42勝(26KO)1敗=が対戦相手となる。
WBAはミニマム級レギュラー王座を返上し、階級を上げたエリック・ロサ(ドミニカ)=7戦全勝(2KO)=が1位にランクされる。2位の岩田選手と3位のノリエガがWBO王座を賭けて戦う事になるので、4位アルビン・ホン・パシオネス(フィリピン)=9戦全勝(5KO)=とロサによる王座決定戦が予想される。
寺地選手の後継王者が決まると、その次の王者を目指すランカー群が上位に進出して来るが、最近、日本のみならず海外でも注目を集め始めている、帝拳ジム期待の22歳のホープ、IBF11位、WBO12位、WBC14位の高見亨介=7戦全勝(5KO)=選手が、田中繊大トレーナーとのコンビで世界タイトルに接近して来ると思われる。
3月2日に東京・後楽園ホールで初めてメインを張った、元日本、OPBF王者のレジェンド堀川謙一(三迫)選手との試合では、苦戦の予想もあったが、序盤から大ベテランの堀川選手を圧倒し6回TKO勝ち。リングサイドの関係者からは、「高見は本物」の声が聞かれた。
帝拳ジムの本田明彦会長も、「世界には必ず行くと思う。それだけのモノは持っている」と太鼓判を押す高見選手。まだ、越えなければならない山はあるが、それを突き抜けた先には世界が見えて来るだろう。そして、その可能性は高いと見る。