7月30日に横浜BUNTAIで、リカルド・サンドバル(米)=27勝(18KO)2敗=にまさかの判定負けを喫し、WBA、WBC世界フライ級王座から陥落した寺地拳四朗(BMB)=25勝(16KO)2敗=選手は、7月31日(日本時間8月1日)付け発表のWBA最新ランキングで、フライ級3位にランクされた。
同級1位にランクされるヤンキエル・リベラ(プエルトリコ)=7戦全勝(3KO)=は、同級2位アンジェリーノ・コルドバ(ベネズエラ)=19勝(12KO)無敗1分1NC=との暫定王座決定戦が、8月23日(日本時間24日)に米・フロリダ州オーランドのカリビ・ロイヤル・オーランドで行われる事が決まっている。
拳四朗選手はサンドバル戦で、第5ラウンドに見事なワン・ツーを決めダウンを奪ったが、ジョセフ・グウィルト(英)117-110、レシェク・ヤンコヴィアク(ポーランド)115-112サンドバルと、パヴェル・カルディニ(ポーランド)114-113拳四朗選手のスプリット判定負け。117-110はあり得ないとの声が多数聞かれ、拳四朗選手が勝っていたとの意見も多くある。
拳四朗選手がサンドバルに勝っていれば、12月27日にサウジアラビア・リヤドで開催される、4団体統一世界スーパーバンタム級王者井上尚弥(大橋)=30戦全勝(27KO)=選手の試合をメインとする、”リヤド・シーズン”へ参戦。IBF世界スーパーフライ級王者ウィリバルド・ガルシア(メキシコ)=23勝(13KO)5敗2分1NC=へ挑戦する計画があったとの噂も聞こえている。

サンドバルに敗れた事により、拳四朗選手の”リヤド・シーズン”への参戦は消滅と見られているが、微妙な判定だったこともあり、海外の関係者、ファンからはサンドバルとの再戦を望む声も出ている。拳四朗選手は無冠となった直後、「今は何も考えられない」と話していたが、自身のSNSで「沢山の応援ありがとうございました。少しゆっくりダメージを回復したいと思います。元気にはしてますのでご安心下さい」とのメッセージを発し、ファンからのねぎらいの言葉に応えている。
すぐには結論が出ないだろうが、ガルシアへの挑戦。サンドバルとの再戦を期待する声が海外からある事は好材料。サンドバル戦ではフライ級リミットを作る事は相当厳しいと感じさせる体に見えた。階級を上げる事でベストコンディションを作れるならば、ガルシアへの挑戦があってもいいような気はします。
とはいえ敗戦は事実で、スーパーフライ級には王座復活を目指し再起を宣言している前WBA王者の井岡一翔(志成)=31勝(16KO)4敗1分=選手もおり、リヤドでガルシアの持つ王座に挑戦しても不思議ではない。
世界スーパーフライ級は、WBC、WBO王者ジェシー・”バム”・ロドリゲス(米・帝拳)=22戦全勝(15KO)=と、WBA王者フェルナンド・”プーマ”・マルティネス(アルゼンチン)=18戦全勝(9KO)=による王座統一戦が、11月22日(日本時間23日)にサウジアラビア・リヤドのANB・アリーナで開催される事が決定済で、スケジュールが開いているのはガルシアのIBF王座だけとなる。

IBF世界同級3位(1、2位は空位)アルジ・コルテス(メキシコ)=27勝(11KO)4敗2分=と、同級4位アンドリュー・モロニー(オーストラリア)=27勝(17KO)4敗1NC=による挑戦者決定戦が、8月9日(日本時間10日)にメキシコ・ドゥランゴで行われる事も決まっており、ガルシアも指名試合を義務付けられる前に稼げる相手と戦いだろう。
ガルシアと契約するMPプロモーションのショーン・ギボンズは、12月のリヤドで井上選手との対戦が噂される、WBC世界同級1位アラン・デビッド・ピカソ(メキシコ)=32勝(17KO)無敗1分=と共同プロモート契約を締結。帝拳プロモーションとの関係も深く、ガルシアのV1戦は日本人選手が有力であることは間違いない。今後に注目。