9月2日(日本時間3日)、英・マンチェスターのAOアリーナで開催されたBoxxer興行のメイン。元WBO世界スーパーウェルター級王者で、WBO世界ミドル級2位、WBC3位にランクされるリアム・スミス(英)=33勝(20KO)3敗1分=と、元WBA世界ミドル級暫定王者で、WBC5位、WBO11位のクリス・ユーバンクJr(英)=32勝(23KO)3敗=のミドル級12回戦は、ユーバンクJrが10回1分45秒TKO勝ちで雪辱に成功。
初回、左ジャブを付くユーバンクJrに対し、ガードを高く上げたスミスはジワリ前に出るが、接近しては揉み合いの連続で、両選手は早くもレフェリーの注意を受けた。3回、ユーバンクJrが速い連打で明確にポイントを上げると、続く4回、左ジャブからの右アッパーでスミスはダウン。第5ラウンド、開始早々から1分間連打でユーバンクJrがスミスを猛攻し、完全に試合のペースを握った。
ユーバンクJrは中盤以降、左ジャブ、右アッパー、左ボディを織り交ぜ、多彩なコンビネーションでリードを広げ、迎えた第10ラウンド、連打でスミスをコーナーに追い込むとスミスは崩れ落ちるようにダウン。試合は再開されたが、ユーバンクJrの追撃の前にスミスは成す術なく、ケビン・パーカー(英)主審は試合をストップ。スミスはリードパンチがなく一発狙いで手数が極端に少なく、ユーバンクJrの術中にはまり痛快な雪辱劇を許した。
両選手は1月21日(日本時間22日)以来のダイレクト・リマッチで、初戦はスミスが4回1分9秒TKO勝ち。試合後、ユーバンクJr(英)は敗因はスミスの肘打ちだとして、BBBofC(英国ボクシング管理委員会)への提訴もちらつかせ、即時再戦を要求していた。
セミファイナルのスーパーライト級10回戦は、WBA10位のアダム・アジム(英)=8戦全勝(6KO)=が、左リードを活かしたアウトボクシングで、ジャブアラム・ファニアン(ウクライナ)=23勝(5KO)1敗=を寄せ付けず大差の判定勝ち。スコアは100-90、99-91、98-92。
元WBO、IBF女子世界スーパーフェザー級王者で、現WBC女子世界ライト級暫定王者のミカエラ・メイヤー(米・64.1キロ)=18勝(5KO)1敗=と、シルビア・ボルトット(イタリア63.1キロ)=11勝(3KO)2敗1分=の142ポンド契約10回戦は、メイヤーが判定勝ち。スコアは100-90(主審一人のみ採点)。今後はIBF女子世界ウェルター級王者ナターシャ・ジョナス(英)=14勝(9KO)2敗1分=への挑戦を目指している。