マッチルーム・ボクシングのエディ・ハーンは、先月初めに英国での試合出場停止処分が解除された、WBC、WBA世界ウェルター級2位、IBF4位、WBO7位にランクされるコナー・ベン(英)=23戦全勝(14KO)=の次戦相手として、WBC世界ウェルター級王者マリオ・バリオス(米)=29勝(18KO)2敗1分=の名前を挙げ、すでに正式オファーを出した事を明らかにした。
ベンは元WBA世界ミドル級暫定王者でWBC世界ミドル級2位、IBF3位、WBA7位のクリス・ユーバンクJr(英)=34勝(25KO)3敗=との、英国人ライバル対決の実現が噂されていたが、ベン戦よりも世界王座挑戦を優先させる事を公言。
「ユーバンクと戦うよりも報酬は少ないが、世界タイトルを獲って、それからユーバンクと戦う」というベンは、来年夏にユーバンクJrと対戦する考えを示唆している。
ベンは2月3日(日本時間4日)に米・ラスベガスのザ・コスモポリタン、ザ・チェルシーで、ピーター・ドブソン(米)=16勝(9KO)2敗=を12回判定で破って以来、リングから遠ざかっている。
一方のバリオスは、11月15日(日本時間16日)に米・テキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで、同級8位アベル・ラモス(米)=28勝(22KO)6敗3分=と防衛戦を行ったが、2回にダウンを奪うも、6回には逆に倒し返される大苦闘となり、12回引き分けで何とか面目を保った。
ベンがバリオスへ正式にオファーを出したことにより、ユーバンクJrにはWBA世界ミドル級王者エリスランディ・ララ(キューバ)=30勝(18KO)3敗3分=への挑戦話が出ている。ユーバンクJrをプロモートするBOXXERのベン・シャロームは、ララへの挑戦はユーバンクJrが望むもので、すでに事前交渉が進んでいる事を明かし、「ベンとの試合が決まらなければ、それを実現させる」と明言。
共に世界王座を獲得し、世界王者同士での対戦となれば、ベンvsユーバンクJrの激突は、より一層盛り上がる事になる。しかし、41歳とはいえララは簡単に崩せる王者ではない。今後の交渉に注目。
デビン・ヘイニー 240万ドルオファー興味示さず vsテオフィモ・ロペス
WBO世界スーパーライト級王者テオフィモ・ロペス(米)=21勝(13KO)1敗=は、WBC世界スーパーライト級休養王者デビン・ヘイニー(米)=31勝(15KO)無敗1NC=に対し、トップランクがファイトマネー最低保証240万ドル(約3億5960万円)プラスPPV収入55/45%分配とするオファーを出した事を明らかにした。
試合会場は米・ロサンゼルスのクリプト・ドットコム・アリーナとなっていたが、ロペスはヘイニ―がこのオファーに興味を示さなかった事を明らかにした。両者は来年の対戦を目指し交渉が開始されたと伝えられていたが、早くも実現が危ぶまれている。
WBOからスーパーチャンピオンの認定を受けているロペスだが、WBOは同級1位アーノルド・バルボサJr(米)=31戦全勝(11KO)=と、同級2位ジャック・カテロール(英)=30勝(13KO)1敗=による挑戦者決定戦を指令。
カテロールをプロモートする、マッチルーム・ボクシングのエディ・ハーンは、バルボサJrとカテロールの試合は、世界王座決定になる可能性がある事を示唆しており、ロペスの動向と共に注目される。