8月15日(日本時間16日)、米・カリフォルニア州サンタ・イネスのチュマッシュ・カジノ・リゾートで開催された、トム・ロフラーの360プロモーション興行。WBO女子世界スーパーフライ級タイトルマッチ。王者晝田瑞希(三迫)=8戦全勝(2KO)=選手と、同級8位ナオミ・カルデナス(メキシコ)=9戦全勝(2KO)=の一戦は、晝田選手が判定勝ち。
カルデナスは前日計量でリミットを0.8ポンドオーバー。計量失格で挑戦資格は失われ、晝田選手が勝つか引き分けで5度目の防衛、負ければ王座が空位となることで両陣営が合意し、試合は行われた。サウスポーの晝田選手は初回から持ち前の足を使った機動力を活かしたボクシングを展開。左ストレート、右フックを的確にヒットし、前に出るカルデナスを翻弄。
晝田選手はカルデナスに付け入る隙を与えず、最後まで主導権を握り続け試合終了ゴングを聞いた。スコアは100-90、100-90、98-92。勝利コールを受けた晝田選手は思わず涙。これは8日に28歳で死去した神足茂利(M・T)選手を思ってのことで、二人はロサンゼルスの同じジムで練習をしたことがあり親交があった。
晝田選手は1月と5月にもカリフォルニア州での防衛戦に勝利しており、これで米国リング3連勝。5月の試合ではボクシング界で最も権威がある米国の老舗専門誌「ザ・リング」の認定チャンピオンベルトを、日本の女子選手で初めて獲得している。

メインイベントのWBC米大陸フェザー級タイトルマッチ。王者でIBF2位(1位は空位)、WBC3位、WBO7位、WBA8位にランクされるオマール・トリニダード(米)=19勝(13KO)1敗1分=に、挑戦者ロレンソ・パーラ(ベネズエラ)=23勝(17KO)1敗=が挑んだ一戦は、10回引き分け。
WBA世界フェザー級暫定王座決定戦で、王者となったミルコ・クエロ(アルゼンチン)=15戦全勝(12KO)=と王座を争う話もあったトリニダードは、立ち上がり、約2年ぶりのリング登場となるパーラの長いリーチを活かしたジャブ、左フックに苦戦。序盤戦のラウンドを失った。
中盤からようやく反撃に転したが、攻め切る事は出来ず、終盤戦も決め手を欠きパーラの善戦を許した。試合終了ゴングと共に両者は勝利をアピール。ジャッジの一人は96-94でトリニダードを支持したが、残る二人は95-95のイーブン。引き分けで何とかトリニダードが面目を保ち、世界戦線に生き残った。