5月4日(日本時間5日)に、米・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催された、トップランク興行のメインイベントで行われた、4団体統一世界スーパーバンタム級王者井上尚弥(大橋)=29戦全勝(26KO)=選手に、WBA世界同級1位、IBF8位、WBO10位のラモン・カルディナス(米)=25勝(14KO)1敗=が挑んだタイトル戦の入場料収入は、416万6,912ドル(約6億100万円)であった事が明かになった。

日本人選手として初めて、ボクシングの聖地ラスベガスのT-モバイル・アリーナでメインイベントを張った、井上vsカルディナスの有料入場者は、8474人と発表されていた。

「日本からはもっと多くの日本人ファンが来ると思っていた。ホテル側からは“かなり多くの日本人ファンが来場している”と聞いているが、その数は予想ほどではなかった。理由は分からない。憶測はしたくない。だけど、イノウエをみんなが温かく迎え入れてくれているよ」(ボブ・アラム)。

「チケットの料金をもう少し下げていたら、もっと動員できていたのではないかと感じる」との声もあったが、井上選手がシンコ・デ・マヨの大トリを飾った試合は、文句なく世界のボクシングファン、関係者の心を魅了した。それは、「イノウエが安全策を取らいないからだ」の言葉に尽きる。

Devin Haney vs Jose Carlos Ramirez

5月2日(日本時間3日)に米・ニューヨークのタイムズスクエア興行で開催された、シンコ・デ・マヨ興行は、ライアン・ガルシアvsロランド・ロメロ、デビン・ヘイニーvsホセ・カルロス・ラミレス、 テオフィモ・ロペスvsアーノルド・バルボサJrと好カードが揃ったが、観る者には全く感動を与えないパフォーマンスに欠けるファイトで終了。

 5月3日(日本時間4日)にサウジアラビア・リヤドで行われた、サウル・カネロ・アルバレスvsウィリアム・スカルの世界スーパーミドル級4団体王座統一戦も、アクションに乏しく、両選手共に無理をせず、観る者にはつらい展開で終わっている。

ニューヨーク、リヤドで行われたシンコ・デ・マヨ興行を主催し、井上選手とスポンサー契約を締結する、”リヤド・シーズン”を推進する、サウジアラビアのトゥルキ・アラルシク大臣は、「これからはトムとジェリーのような、一方がリングを走り回り、もう一方が追いかけるような試合はもう見たくない。リヤド・シーズンやザ・リングでは、もうこのような試合をサポートすることはできません。 私たちはリングにすべてを託し、ハートとプライドを持って戦うファイターを応援したいのです」とコメント。

そして、9月13日(日本時間14日)に米・ラスベガスで開催される事が決定した、WBC、WBO、IBF&WBAスーパー世界スーパーミドル級4団体統一王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=63勝(39KO)2敗2分=に、2階級で4団体王座統一を成し遂げた、WBA世界スーパーウェルター級&WBO世界同級暫定王者テレンス・クロフォード(米)=41戦全勝(31KO)=が挑むタイトル戦興行のアンダーカードに出場させたい選手ランキングを発表。

Junto Nakatani

その第1位にWBC、IBF世界バンタム級王者”ビッグバン”・中谷潤人(M・T)=31戦全勝(24KO)=選手の名前をあげている。

スーパーバンタム級転向が確実視される中谷選手は、来年5月に東京ドームで井上選手とのスーパーマッチが計画されており、それまでのスケジュール計画も完成していると思われるが、アラルシク大臣の希望を受け入れカネロvsクロフォード興行に出場となれば、世界的な知名度アップは確実で、井上vs中谷は世界的なビッグマッチになるだろう。