好カードを連発する”リヤド・シーズン”を推進する、サウジアラビアのトゥルキ・アラルシク大臣は、将来観たい夢のカードとして、4団体統一世界スーパーバンタム級王者井上尚弥(大橋)=28戦全勝(25KO)=選手と、WBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英)=21勝(12KO)無敗1分=の一戦を挙げた。
ボールは3月15日(日本時間3月16日)に英・リバプールのM&Sバンク・アリーナで、昨年9月3日に東京・有明アリーナで、井上選手の持つ王座に挑戦し7回TKOで敗れた、元IBF世界スーパーバンタム級王者TJ・ドヘニー(アイルランド)=26勝(20KO)5敗=の挑戦を受ける事が決まっている。
これは井上選手が階級を上げた場合のドリーム・カードとなるが、ボールは昨年夏から井上選手を迎え撃つ準備は出来ていると公言。次戦相手にドヘニーを選んだのも、井上選手との対戦を意識したものだと思われ、史上初となる3階級での4団体統一王者を目指す事になる、井上選手との対戦を待ち構えている。
井上選手は今年、サウジアラビアで試合をすることが明らかになっているが、対戦相手はWBA暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)=12勝(9KO)1敗が有力。階級アップの時期は未定だが、フェザー級転向を果たした場合、アラルシク大臣が希望するボールとの試合実現の可能性は高いだろう。
アラルシク大臣が他に挙げた夢のカードは、WBC、WBO&WBAスーパー世界スーパーミドル級王者サウル・カネロ・アルバレス(メキシコ)=62勝(39KO)2敗2分=と、2階級で4団体王座統一を成し遂げたWBA世界スーパーウェルター級&WBO世界同級暫定王者のテレンス・クロフォード(米)=41戦全勝(31KO)=の試合で、これは年内実現に向け動いている。
WBC、WBO世界ヘビー級&WBAスーパー王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)=23戦全勝(14KO)=と、19歳の英国人ヘビー級ホープ。WBO世界同級6位、WBA9位、IBF14位にランクされるモーゼス・イタウマ(英)=11戦全勝(9KO)=の一戦。
ウシクに連敗を喫した前WBC王者タイソン・フューリー(英)=34勝(24KO)2敗1分=と、元3団体統一王者アンソニー・ジョシュア(英)=28勝(25KO)4敗=によるサバイバル戦。しかし、フューリーが引退を表明し、このカードは暗礁に乗り上げた。
だが、アラルシク大臣は、フューリーが引退するなら、ジョシュアと元WBC世界ヘビー級王者で、現在13位にランクされるデオンテイ・ワイルダー(米)=43勝(42KO)4敗1分=の試合を観たいと話し、ジョシュアを再度リングに挙げる事に興味を持っている。
DAZNの株式の約10%を取得するまでに至ったサウジアラビアのボクシング攻勢。ファンに取っては大きな楽しみで、今後もアラルシク大臣の観たいと思う、ドリーム・カードの実現が大いに楽しみです。